■輸送機の館

さて、実験機の館のお次は、輸送機の展示室です。

ちなみに展示の上では明確な区切りが無く、なんで実験機の館の中に
輸送機が紛れ込んでるんだと思ってしまっておりました。
帰国後に確認したら、一応、独立したコーナーだったのか、と知る。
といっても3機しか展示が無いんですけどね…
ちなみに正式な展示区画名は、世界展開の展示(Global Reach Gallery)だそうな。



リアジェットC-21A。
どう見てもただのビジネスジェットじゃん、と思ってしまいますが、
よく見るとエンジンポッドにアメリカ空軍の国籍票がありにけり。

リアジェット社の35Aという機体の軍用バージョンで、お偉いさんの移動用かと思ったら、
小型の貨物を運ぶのに、大型機を使っていたら金がかかってしょうがないので導入されたものだとか。
1984年に導入されて2013年には退役したそうなので、最近のアメリカ空軍機としては、やや寿命が短い気も。
ただし、一部の機体はまだ使われてる、という話もあるようですが未確認。



フェアチャイルド C-82 パケット。
先に見たC-119の先代に当たる機体で、これもツインブームの輸送機でした。

こちらは大戦中の1944年には初飛行していたものの、部隊配備は戦後となり、
この結果、予算不足もあって220機前後の生産で終わってしまってます。
ただし、その設計がC-119に大幅に生かされる、というかこの発展型がC-119となるわけです。



この機体の優れた点は、この後部でドンガバチョと開く大きな扉だけでなく、
短い脚で地面からの距離を縮め、荷物の積み下ろしが楽なだけでなく、
車両類が自走して中に入れる構造になってることでした。
これはアメリカの輸送機としてはこの機体が最初です。

さらに主翼が上翼なので、荷物の積み降ろしの時に邪魔にならない事なども
どれも当時の米軍機には無かった工夫でした。
ただしこれらは全てドイツのギガントで採用されていたものですから、
(あちらは前開きだけど)
その辺りが元ネタじゃないかなあ、という気が。確証は無いのですけども。

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