0■これも冷戦
なぜかここに展示されてた二代目ウィリス社ジープ。
第二次大戦期に採用された初代ジープがウィリスMBで、こちらの二代目ジープがウィリスM38ですね。
こちらは朝鮮戦争直前の1949年から生産が始まってます。
二代目に当たるこのM38はライトがデカい“ぎょろ目”となっているので、両者の識別は簡単です。
個人的にはカッコ悪くなったなあ、と思います。
これの後継がベトナムの落穂ひろい編で見たフォードのM151となるわけです。
マグダネルGAM-72クゥイル。後にADM-20に改名されております。
ちなみにQuailはウズラの事。
レーダー欺瞞兵器の一種で、この大きさながらB-52戦略爆撃機と同じレーダー反射波を発生させ、
このため、敵のレーダースクリーン上では、これもB-52のように見える、という無人機。
より巨大なレーダー反射波を起こす、逆ステルスとでも言うべき技術が使われてるそうな。
垂直に交わる平面で構成された機体とかは、確かに派手にレーダー反射をしそうですけども詳細は不明。
ちなみに翼端部が下に折れ曲がってるのは、B-52の爆弾庫に積むとき、ここが引っかかるためで、
発射されると自動的に展開して真っすぐな主翼となります。
そんなものをどうするの、と言うと、まずB-52の爆弾庫に積んで敵地上空まで持って行き発射します。
すると地対空ミサイルの照準用レーダーではB-52と同じような大きさの機体として表示されるため、
どれが本物か判らなくし、上手くいけばこのオトリ(Decoy)に対空ミサイルが飛んでゆくようにしたもの。
ただし、慣れたレーダー操作員だとすぐにどれが本物のB-52か判別できた、
という話もあり、どの程度の実用性があったのかは微妙な気もします。
ミヤコン グレビッチ Mig-19S。
1953年9月に初飛行したソ連初の超音速ジェット戦闘機。
Mig15とMig
21の間に挟まれて地味な印象もありますが、1950年代後半からのソ連の主力戦闘機の一つで、
あまり知られてませんが、ベトナム戦にも投入されてます。
ちなみにこの機体も中国で生産が行われており、こちらも北ベトナムで使っていた可能性あり。
ちなみに展示機の来歴は“不明”だそうな(笑)。
長細いMig-15、という感じの機体ですが、ご覧のように実はエンジンが双発になっており、
アフターバーナーも付いてました。
ミグらしい高い運動性を持った機体だったと言われています。
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