■次はエンジンルームだ
少し離れた位置から。
左手の入り口にに例の水密性の高い丸いハッチが見えてますが、見学に邪魔なので(涙)、
隔壁を切断、人が立って通れるだけの通路を造ってしまってるのが見て取れるかと。
この艦、微妙にこういった部分が多いのです…
ついでに上の階にゆくハッチは閉じ出られてる…というかどうもネジ止めされてしまっており、
これも後から封鎖したもののような気がしますね。
ちなみにこの司令室は艦の中央、すなわちほぼ重心点にあるので、どんだけ人が出入りしても、
それによって艦の姿勢が変わる事はありません。
対して、最前部と最後尾の魚雷室はヤジロベエで言ったら腕の先ですから、
潜水中は人が一人増えただけでも艦の姿勢が変わってしまいました。
このため、人がどこにどれだけ居るか、は厳密に決められており、
潜航中は何か特別な理由がない限り、他の部署に異動することは無かったはずです。
(戦闘中は全員が起床して任務に就いたはずで、寝てる人間も居なかった)
さらにちなみに、この指令室の下だけは、バッテリーも何もない、
注水用のメインタンク(3番)となっており、
ここに一番重い注水を行う事で潜水中の艦の前後バランスを取ろうとしてたのがうかがえます。
その横に、この部屋の電灯のスイッチがあるようで(笑)、
次のツアーのガイドさんがその電源を入れてくれたのでした。
5分ごとのツアーだとせわしなく、すぐ後に次のグループが来てるわけです。
普段からこんなに混んでるのか、夏休みだからなのかは判りませんが。
その先はエンジンルーム。
ここもハッチ周辺の壁は切断されてしまっており、左に見えてる丸いフタだけが残ってました…。
発電、及び水上航行の動力源となるエンジンですが、I
X(9)型のUボートではドイツではお馴染みのMAN社製、
直列9気筒エンジンを、左右に1基ずつ、計2基積んでました。
プロペラ軸1本に付き、エンジン一つ、という感じなんでしょうか。
なんかの操作部ですかね。
右側には指令室に繋がる速度指示計器が見えてます。
エンジンにはVorauという名札が付いてますが、これはドイツの地名。
戦前のUボートはドイツの地名を持っていたものの、開戦後はそれは中止になった、とされてますが、
ひょっとして一部で残っていて、U-505の艦名がこれだったのか、と思ったんですが、詳細は不明。
出口、後部からエンジンルームを見る
手前にカタツムリ型の過給機が見えてますが、
エンジン動力駆動のスーパーチャージャーのようです。
ディーゼルエンジンは、その原理上、過給機がほぼ必須でして、
そもそも排気タービン過給機もディーゼル用が元祖でした。
なのでこのエンジンも排気タービンかと思ったんですが、
機械駆動のス―パ^チャージャーらしいです。
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