■今度は2階だ



さて、ここからは階段を上がって2階の展示です。

でもってこれも世界標準(笑)、航空博物館につきものの飛行機模型軍団。
ただしこれ、ただのプラモデルでは無く全機、一から造った模型っぽいです。

でもってF-4ファントムだけが2機あるな、と思ったんですが
よく見たら奥は偵察形のRF-4Eか。

F-4ファントムIIは長寿の機体の一つですが、さすがに世界中でほぼ退役してしまいました。
ところが2016年現在なぜか東アジアがそのサンクチュアリになりつつあり、
日本、韓国の両国が未だに現役運用中で、世界の空から絶滅しつつある幽霊2世は
この東アジアの一帯でだけ、やけに多くが生き残ってるのです。

後はギリシャ(RF-4Eも持ってる)くらいなはずで(イランがよく判らんが)、なんでこの一帯でこんなに
生き残ってしまったのか、なんか不思議な感じがしますね。



そこから始まる極めて地味な機上搭載装置の数々の展示。
まずは火器管制装置関係。
どうも三菱F-1あたりの装備だと思われますが、左の火器管制用レーダーの
円盤形アンテナの表面には、なぜかスポンジのようなものが貼られてました。

なんかの演出なのか、未だに機密で見せられない何かがあるのか、
お客さんを挑発してるのか、よく判りませんが。



こちらは航法関係の機内装備。これもF-1あたりの装備でしょうか。
あまり見れるモノではなく、貴重な展示なんですが、全く人気がなく、誰も見てませんでした(笑)。
何度かここを通りましたが、最後まで写真を撮ってる人は私以外いませんでした…。

右側の“やさしく扱ってね、テヘ(意訳)”と書かれた装置が慣性航法装置で、
この中にジャイロが入っていて、機体にかかる加速度を計測してます。
ジャイロコンパスもここからデータを拾ってるはずで、
さらに戦闘機なら照準装置に必要な飛行中の負荷Gのデータもここから取ってるはず。

右上は電波高度計で、気圧で高度をはかる原始的で誤差の多い高度計では無く、
レーダーを使って地上までの距離を正確に計測する高度計。
夜間、悪天候時の高速低空飛行にはこれが無いと、危なくて飛べません。

それ以外の左側二つは地上からの電波誘導によって機体位置を知るためのものですが、
(TACANと無線方向探知機)キチンと説明したらエライ事になるので、今回はパス。



こちらは機上発電機(右下)や自動航法装置(左下)、対気速度測定装置など。
さすがにここまで来ると、見てもよくわからん、という感じですが(笑)、
まあ、めったに見れないモノではあります。



さらにマニアックな装備たち(笑)。
左上の火星人と地球のタコが合体したような装置は
パイロットへの酸素補給を行う液体酸素コンバータだそうで、
今は単純な酸素ボンベを積んでるだけじゃないのね、と知る。


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