■低空パスサービス
と、その時、上空を1機のT-4が通過して行きました。
そういや、朝、道路から見た時は、数機が同時に離陸して行ってましたね。
雲の影に入ってしまってるこの写真では判りにくいですが、
上空の機体は燃料の増槽を胴体下に下げてたのに対し、
すでに着陸してる2機にはこれがありませんでした。
先にイベント用の2機だけが着陸する、という取り決めになってたようです。
望遠なんて無いに等しいLX-100でここまで写ってるんだから、相当な低空飛行と思ってください。
明らかにこのイベントへのサービスでしょう。
ちなみにこの写真はシャッター速度1/2500で、さすがにブレてませんでした(笑)。
地上整備員の皆さんが作業を開始した状態のT-4。
ハシゴにぶら下げてあるのは、先に整備員の人がパイロットから受け取ってたバッグ。
パラシュートかと思ったんですが、どうも違うような感じ。なんだろう、これ。
機首部のハッチの中にある電子装置の正体は不明。
ちなみにT-4は一切、レーダーの類は積んでなかったはずで、
全天候型の機体ではありませぬ。
まあ、第二次大戦時代初期の機体でも雨天、夜間飛行はやってますから、
無理すれば飛べなくはないでしょうが…。
人物の右手にある四角いフタの中にはいろいろ
スイッチ類みたいなのが見えてますが、これも、正体はようわかりませぬ。
その右下の丸いフタは燃料給油口。
注目はその燃料給油口の左にある小さい文字で、手荷物室となってます。
調べてみたらT-4、208機も造っており、そんなに訓練生が居るのかいな、
と思ってたんですが、どうも基地間の連絡機など、一種の汎用機としても使われてるみたいですね。
となると出張の時の手荷物入れなどは必須なんでしょう。
ちなみにアメリカ空軍のT-38も同じような扱いなんですが、
あちらにはまともな荷物室が無く、このため増槽を改造した
トランクを胴体下にぶら下げて飛んでます。
まあ、実際はこっちの方が荷物が入るので、どっちがいいかは一概に言えませんが。
やがて燃料補給車も登場。
ジェット燃料の臭いがして、ああ、航空基地だ、と思ったり。
まあ、中身は一種の灯油なんですけどね。
いろんな指示書きがあるんですが、日本語が主なので判りやすくていいですね(笑)。
注目は緊急時の救出用装置の指示で、黄色いフタの中に、キャノピーの透明アクリル板を
破断する装置の把手が入ってます。
で、よく見ると黒い指示書き部に把手を2m引っ張れ、と書いてあり、ええ?把手を2m?
誤植じゃないの、と思ったんですが、英語でも6フィートになってますから、間違いでは無いようです。
あれま、そんなに盛大に引っ張るんだ、と思って調べてみたら、F-16でもやはり6フィート、
同じく日本国産のF-1戦闘機でも2mでした。
さらにF-15ではどうも8フィートも引っ張る事になってるようで、意外に救出って大変なんですね。
F-4ファントムII世代では、たしか把手を引っ張るだけだったはずなんですが。
写真左側、日の丸の上の赤い▼は射出式脱出座席在り、のマーク。
航空自衛隊では今でも赤いままですが、米空軍などは視認性が高くなる事を嫌って
現在はかなり地味な色にしてしまってます。
実はF-22にもこのマークは付いてるんですが、見つけられるものなら見つけてみな、
といった感じになっており、意味あるのか、あれ…。
(コクピット左側にあるので、興味のある人は探してみてくださいませ)
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