■もはや手段はタクシーのみ



途中で見かけたアシュラ男爵というか、キカイダーというか、
変なデザインの郵便ポスト。
後で台北市内で見た限りでは、本来、赤と緑のポストがペアで置かれてるようなんですが、
空港内のこれは一基しか置けないので、こんな状況になったようです。

ちなみに緑のポストが通常郵便、赤い方が速達用なんですが、
そんなに速達の需要が大きいんでしょうか、台湾。



途中で見かけた案内。なるほど、コンビニは直訳で便利商店ですか。
ショッピングセンターは商業中心だし、こういった直訳はいい感じですね、中国語(笑)。

でもって、バスのカウンターに行くと、何か張り紙がある。
おお、ついに動くかと期待して見てみたら、運行再開は朝の8時から、
状況を見て30分に1本ずつ、とのこと。

あれま。
現在まだ夜中の3時半、この本数に現在足止め食らってる人、
さらにこの後から到着する便のお客さんが殺到する事を考えると
当面、台北に入れる保証はないなあ、と絶望的な気持ちになる。



とりあえずダメもとで、と思ってタクシー乗り場に行くと、あれ、奇跡的にお客さんはほとんどいない。
じゃあ、これを使うかと並んでいると、タクシーの方も
年に数度の稼ぎ時のチャンス、とばかりに次々とやって来ます。
5分も待つと、乗る事ができました。

ちなみに乗り場係員に行き先を聞かれるのですが、
キング インターナショナルホテル、と言っても、知らないな、と言う。
というか台北中のホテル名を暗記できる人間が居るとは思えないので(笑)、
そんなこと聞いてどうする気なんだろう、と思う。
(さらに言うなら係員のほとんどが英語は話せなかった。
ついでに台湾では日本語が通じるというのは幻想でありました)

とりあえず、台北最大の繁華街、西門駅のすぐ近所なので
それを伝えようと思うも、しまった、西門の中国語読みを調べて来なかった。
(私の中国語は漢文の知識の範囲を出ないので読むの専門であり会話なんてできない)
西安でシーアンと読むのだから、と思って、シーモン ステーションと言うと、
ああ、シーメンね、と答えが返って来て、その発音を知る。

でもって乗り場の横にクレジットカード会社のロゴがずらりと貼り付けてあったので、
あれ、クレジットカード使えるの?と聞くと、ノー、キャッシュと言われる。
じゃあ何で貼ってあるのよ、これ…。
ついでに台湾は日本と同じ程度のカード社会でまだまだ現金が主流でした。
よほど高級な店ばかり行く、というのでない限り、一定の現金は必須となります。

ちなにに台湾のタクシーの名誉のため言っておきますと、
バンコクやソウルのようにボッタくるタクシーはまずなく、
日本並みに安心して乗る事ができます。



でもって運転手さん、飛ばす飛ばす。
台北市内までは高速道路の利用なんですが
ちらっと見ると125q/hを超える速度で走ってました。
(料金所を見かけなかったので、この路線はアメリカ式に無料?)
ちなみに空港から西門駅まで約30分で到着。
帰りの時のバスは1時間以上かかりましたから、深夜とはいえ、カッ飛ばした事がうかがえます…。

まあ、こちらも急いでるので、警察に捕まらなない限り(笑)問題は無いのですが、
途中、日本と同じでタクシー無線の連絡がちょくちょく入る。
運転手さん、それにマイクを持って大笑いしながら会話してるので、
ちょっとだけ不安になる…。



無事、地下鉄の西門駅に到着。市内は霧雨が降ってる状態でしたが、風は無し。
なんだチョロいじゃん、と思ってしまったんですが、後にTVのニュースで、
この日の昼間は走行中のバスが倒れるほどの強風で、風速では史上最大の台風だったと知る。
エライ時に来てしまったなあ、と思う。

ちなみにタクシー料金は1100圓、日本円で約3300円。
距離と時間を考えれば安いんですが、本来のバスなら125圓(約413円)でしたから、ざっと8倍。
これは完全に予定外の出費で、入国の際、11000円しか両替しておらず、
いきなり空港から市内に出るだけで全財産の約1/3が消えてしまったわけです。
後で両替するか、と思ったんですが、先に書いたように市内に両替商は全く見かけず、
結局、この金額で最後まで乗り切ってしまうことに。
それでも物価の安い台湾、何とかなってしまったのですが、
このいきなり大金が消えた、というショックが3日目の台南戦で微妙な影響を及ぼすことになります…。

さて、ここからホテルまでの道のりは、例によてGoogleマップで何度も確認済み。
途中にある店まですべて覚えてますから、問題はないですね。
スゴイ時代になったものだ、と思うと同時に、
こんな事態になったので、このわかりやすい場所にホテルを取ってよかったな、とも思う。


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