■上甲板の新兵器たち



軍艦らしく、船首部に向かってかなりの急角度で上に反り返ってるのですが、
それに合わせて二階部も先端が上に盛り上がってるため、意外に急な角度で登り坂になってます。
とりあえず、一番前まで行って見ましょう。



で、ここにデンと置かれてるこれが雄風(Hsiung Feng)一型 対艦ミサイルの発射装置。
雄風対艦ミサイルは台湾ご自慢の兵器の一つで、現在は三型まで発展、
艦載だけではなく、地上の車両からも撃てるシステムになってるようです。
一部は航空機からも撃てる、という事ですが詳細は未確認。

ただし、どうもこのランチャー部を見る限り、いやこれ、国産と言っても、
実質的にはイスラエル製のガブリエル対艦ミサイル
そのまんまじゃないの…という気がしなくもなくもなく(笑)。



正面から見ると妙にかわいい、というかシャークマウスの絵をオレに描かせろ、
という感じのランチャー部になっております。いや、これガブリエル(以下略)

雄風(Hsiung Feng)一型は1981年に初めて公開されたシリーズ最初の対艦ミサイルなんですが、
最高速度650㎞、射程距離は40㎞だったそうな。…それって、普通の対空機関砲で撃ち落とせません?

この発射装置のコンパクトな形状からわかるように、本来は高速ミサイル艇などに積まれてたようですが、
一部の旧式駆逐艦の艦尾にこれが載ってる写真が確認できますので、
使ってた艦では使っていた、という感じでしょうか(笑)。

ただし徳陽艦では、このタイプでは無く、その発展型の雄風二型を搭載してたはずで、
本来、ここにあった発射装置はずっと大型の長い箱状のものでした。
よって、これも適当に積んでみました系の兵器となっております…。



その横にあった対潜水艦魚雷装置、Mk.32。
1960年代からアメリカが運用を開始した対潜水艦用魚雷の発射装置で、
これは60年代初頭のアメリカ海軍による改修で付けられたものだと思います。
こちらは右側の発射装置で、左側にも同じものがあり。

ただしこれ、魚雷運搬用のエレベータとかないんですか、
ひょっとして撃ち終わってしまったら補充不可?



ちなみにそこから海を見るとかなりの高低差があります。
こんな高い位置から、精密兵器の魚雷を落っことして大丈夫なのか、壊れないのか、
と思いますが、実際、それで運用してた以上、大丈夫なんでしょうね。
まあ、航空魚雷とかはこの程度の高度は普通にあったでしょうし。



そこから艦橋部を振り返る。
意外に本格的な構造で、大戦期の駆逐艦とは違うのだよ、という所でしょうか。

窓の上のヒサシみたいなものは、戦後、アイオワ級の戦艦も
艦橋正面部につけてるんですが、その正体はどうもよくわかりません。
単に日除けですかね、


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