■道教はステキだ



その横あった下手…、否、天真爛漫なライオンの像。
廟に祀られた神様の乗り物として、虎の像が置かれてるのは何度か見ましたが、ライオンは初めて。
ネコ科なら何でもいいのか、ひょっとして。



その横にあったさらなる驚愕。
え?弘法大師ってあーた、空海さん?

高野聖のおかげで、日本中にニセ空海さんの出現伝説を持つ、
日本史上最強の魔法使いにして、真言宗を始めちゃった平安時代のお坊さんですが、
まさか台湾にまで来てた伝説があるの?

混乱しながらも、とりあえず門の脇にあった沿革を読む。
ここは1746年に建てられた媽祖廟をルーツに持つらしいですが、
その後、例のチーム児玉源太郎が城壁を取り壊して、
あらたに大通りを造った1910年の台北大改築の時、
なぜか真言宗の寺として改築され、弘法寺という寺にされてしまったのだとか。
直球ストレートな名前だなあ…。

その後、第二次大戦中にこの地に移り(一度取り壊された、とも読める)、
戦後の1948年、日本が居なくなった以上、元に戻そうぜ、という事で元の媽祖廟
すなわち天上聖母の廟として復活しました。
でもって、その時、弘法寺に祀られたてた弘法大師、
すなわち空海もそのまま合祀してしまったため、
弘法大師を祭る道教廟になってしまったのだとか。
(道教廟では複数の神様を合祀するのは普通に行われる)

まあ、この懐が深いというか、なんでも来いや、というのが
道教の特徴ではあるのですが、弘法大師が
台湾で神様になってるというのは初めて知りました…。



その奥にあったシュールな池。
…あれ、さっきのライオンも含めて、単に動物好きなだけか、ここ(笑)?

ちなみに右端の開いた口が塞がらないコイは上海にもあったな、これ。



境内の内部はこんな感じで、狭い敷地内でやりたい放題、という印象が(笑)。



狛犬も居ました。
中国文化圏では、仏教だろが道教だろうが、宗教施設だと
どこでも門番として置かれてる感じですね。


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