■謎の休息所
中はこんな感じで、昭和時代な地方の大型公民館という印象。
奥は休息所とレストラン、入口の左右には講堂などもあり、
この要塞跡の中心と言っていい施設のようです。
一通り見学したら、ここで食事を取ろうと考える。
そこにあった往時のタイ海軍の軍艦たち。
一番上は当時のエライ人らしいですが、誰かはわからず。
年代の説明が一切ないのですが、3本もある煙突から盛大に煙を吐いてますから、
第一大戦前後の艦でしょうかね。
かなり小型艦で、どれだけ見ても武装らしい武装が確認できず…。
入口横にはこういったガラスケースがあったのですが、
特に価格表示も無く、店員さんも居ない。
よって、これがオミヤゲなのか、関係者の自慢のコレクションなのか判別がつかず。
さて、ではいよいよHTMSメークロンの見学に行きましょうか。
最初はグルッと周囲を回ってみます。
艦尾の横、日陰に座ってる人たちが見えてますが、
制服に書いてあった文字からして、おそらく海軍関係者みたい。
何かのパーツにペンキを塗ってるようで、この艦は、
常に手入れがされてるようです。
ただし艦上にも仕事は特に無さそうなのに、
3人の海軍関係者が手持ち無沙汰に座ってたりして、
どうもこの施設、仕事の無い海軍軍人さんの
職場の確保、といった面があるような…。
個人的には、実にうらやましい職場に見えました(笑)。
ある意味、軍籍のままの天下りみたいなもので、
こんな無駄が許されるんだから、
タイ軍、ほとんど文民統制が利いてないでしょう。
この辺り、2日後に訪問するナショナルメモリアル、
そして空軍博物館もそういった感じでしたから、
(職員の皆さん、好き勝手にオシャベリしてるだけで何もしてない)
1950年代のアメリカ軍か、1970年代の日本の国鉄みたいだと思いました。
余談ですが、タイの軍はかなり警察機構に近いきわどい存在で、
仏教国タイの異端とも言える、南部のイスラム教徒地区では、
軍がその治安維持を担当してます。
それほど知られてませんが、タイのイスラム教徒も
テロ行為が大好きで(涙)、無差別爆破を頻繁に行なってます。
が、最近になってタイ政府とテロ組織の交渉が始まっていたはず。
ところが今年の軍クーデーターによって軍が政府の正面に出てきたため、
この辺り、ご破算になってる可能性が高く、
東南アジアでもっとも進んでる印象があるタイの
意外な急所となっています。
ついでに、今回の記事のために確認したら、
タイ海軍は、このHTMSメークロン、海防艦(Spool/Corvette)としては
世界で2番目に古い、としてますね。
公園内の解説だと世界最古の現存艦となってたんですが、
どちらにしろ、フリゲートより小さい艦の分類はかなり面倒なので、
なんともいえない部分です。
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