■砦の公園
さて最初は、ようやくたどり着いた
プラー チュラチョームクラオ砦についての説明から入りましょう。
ちなみに、先にも書いたようにタイ語では
全く発音が異なる名称になってますが…。
(ป้อมพระจุลจอมเกล้า/ヤンペトラトンプラーウ(?)といった感じ)
チャオプラヤー川西岸最南端部に位置するのが、この要塞跡です。
川を遡ってバンコクを目指す、という敵艦隊の侵入を防ぐ施設であり、
もっと具体的に言ってしまうなら、
当時ベトナムからカンボジアに侵入しつつあった
フランス海軍への対抗策でした。
そして、完成直後にいきなり実戦デビュー、速攻で敗北する事になります(涙)…。
でもって今でも要塞跡は現役海軍施設の中にあるのですが、
周囲は公園として整備がされてますから、
ちょっと特殊な史跡公園、という感じですかね。
今回は現地の地図ならぬ縮尺模型で説明しましょう。
模型の右側が北でバンコク市方面。当然、そちらに入口があります。
ただし、入口からここに至るまでもさまさまな海軍の施設があり、
タクシーはそれらを通り抜け、画面の奥から入ってくる事になります。
施設の中心にあるのが前回見たラーマ5世像で、
その南、海側に7つの砲台跡…
というか当時の伸び伸びアームストロング砲(仮称)まで復元された、
完全な状態の砲台が史跡として公開されています。
当時の武装まで残ってる完全な要塞跡というのは、私も今回が初めて。
そして、その東のチャオプラヤー川河口沿いに置かれているのが、
今回の主要目的HTMSメークロン号です。
さらにその河口沿いには、展望台や休憩所、レストランまであり
バンコク周辺でもかなり立派な観光施設なんじゃないでしょうか。
そして北側には保護林なのか、
単にホッタラカシにされてるのかわかりませんが、
小さめとはいえ、天然のマングローブ林(サル付き)があります。
中にはスリリングな(ただしタイ式に)遊歩道があり、
歩いて見学する事も可能。
余談ですが、この一帯は軍の施設、という事で開発から取り残されて
比較的自然が残された場所になってますが、
それ以外の周辺部は全てエビやら魚やらの養殖場にされて、
マングローブの林は壊滅しています…。
人が生きてゆくために必要なのだ、とは思うのですが、
なんとも複雑な気分にはなりますね。
さらに野ざらし展示なんですが、結構驚くような
兵器類がその林の中にあったりもするのです。
ついでにオミヤゲ屋らしいものもあったのですが、
いろいろ怪しいので、断言はしません(笑)。
ここら辺りは後でまた見る事になるでしょう。
とりあえずここ、軽い気持ちで、
HTMSメークロン号だけを見に来たんですが、
意外や意外、かなり奥の深い施設でした。
つまり記事を書くのは結構大変だ、という事です(涙)。
さて、まずは河口の展望台から見て行きましょう。
こうして見ると、完全に南国リゾート気分ですね。
なんつーか、毎回毎回、軍艦だ飛行機だ博物館だフリーメイソンだといった
観光ばかりやってる自分は
根本的に何か間違ってるんじゃないか、という気がしてきます…。
その横にあった建物。
ズラッとテーブルが並んでるのが見えたのでレストランか休息所らしい。
もしかしたら、ここで食事が取れるかもしれません。
後でのぞいて見ましょう。
結構長い橋を渡って向います。
おお、現在は完全な干潮で、下には干潟が広がっており、
上から見るとハゼのような魚や小さなカニが居るのが確認できます。
いいですねえ。
そこから振り返ったHTMSメークロン。
日本の水雷艇や海防艦に近い艦ですが、
やはりアメリカ駆逐艦とは微妙にシルエットが違い、
これは日本製の艦艇なのだなあ、と改めて思ったり。
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