■ホントにマニアック



これまた、とんでもないものが(笑)。

恐らく人類の9割は知らないと思うイギリス製の携帯地対空ミサイル、
ブローパイプ(Blowpipe/息を吹く管)の中身ですよ、これ…。
これはタイ軍の正式装備だったんですが、
タイ軍もなんでまたこんなものを採用したのやら。

で、中身のミサイルはこんなものですが、ブローパイプは
展示されてない発射管の方が凄くて、先端部には直径30cmはあろうか、という
ドラム缶のようなパーツが付いてました。
よくあんなのを携行して歩いてたな、イギリス軍の皆さん。

が、やはり兵器としてはイマイチだったようで、1975年に導入されたものの、
10年前後でイギリス陸軍は運用をやめてしまってます。
…はい、気が付きました(笑)?
1975年から10年となると、そう、途中でフォークランド紛争がありました。

でもってイギリス陸軍、海兵隊だけでなく、
なぜか敵であるアルゼンチン軍もこれを使っていました。
戦争直後のイギリス側レポートによると、
陸軍と海兵隊で約100発(95発説が有力)撃って
命中したのは9発のみ、とされていました。

ただし2005年に発表されたフォークランド戦争の
公刊戦史第二部によると、実際の戦果はもっとショボくて、
最終的に撃墜が確認できたのは、
ジェット攻撃機MB-339の1機だけとされてます。

その代わりと言ってはなんですが(笑)
敵側、アルゼンチンのブローパイプの確実な撃墜記録として、
イギリスのハリアーGR3を1機があるそうな。
イギリスとしては、喜んでいいのかどうか、微妙ですが…



これは奥の方にさりげなく展示されていた砲身が破断してるM-39リボルバーカノン。
先に見たF-5の搭載連射砲です。

タイ語の説明しかないのでよくわかりませんが、
やはり銃身に過度の負担が掛かって
破断する事故等があったんでしょうか。



これもタイ語の解説しかありませんでたが、このケツについた
人をバカにしたようなグリップからしてブローニングのM1917でしょう。

基本的に第一次世界大戦世代の水冷式機関銃ですが、
アメリカ軍でも朝鮮戦争あたりまで使っていたので、
それがタイに流れて来たんでしょうか。

といってもこれ、バリバリに陸上戦をやる気マンマンな仕様でして、
空軍は、これをどこで使う気だったんでしょう…。
基地防衛用…なのかなあ。



こちらにも陸戦仕様でやる気マンマンな水冷式機関銃がありにけり。
台座も変だし、さらには頭の上から謎のスプリングのようなものが飛び出してますが、
おそらくヴィッカース機関銃でしょう。
ヴィッカースには航空機関銃もあるのに、
なんでこんなに陸戦用の機関銃が好きなんだ、タイ空軍…。


***追記***

と思ったら、これ水冷ではなく、カバーを付けたのみの空冷式、
すなわち航空機銃だとの指摘をいただきました。
さらに上でボヨヨーンと飛び出してるのはプロペラ同調装置だそうで、
これ、航空機関銃を陸戦用の台座に勝手に乗せちゃったものみたいです(笑)。
いや、さすがはタイ空軍と言うべきか…。



これも各地の博物で見かける、各種銃弾類の解説。
が、どうして空軍博物館に手榴弾まであるのやら。

真ん中上のが20mm、左上が12.7mm、
その下が7mmクラス(アメリカ式なら7.62mm)、後はよくわかりませぬ。
一番下のは37mmか、それ以上のものだと思いますが、
タイ空軍にそんな砲を積んだ機体があったかなあ。
あるいは対空機関砲の40mm弾なのか。


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