■それ以外のいろいろ
お次のなんだか遊園地の遊具のように見えるこれ、
何の解説もありませんでいたが、おそらく計器飛行用の訓練装置です。
夜間など真っ暗闇で空を飛ぶ場合、計器類の表示だけを頼りに飛ぶので、
その訓練用のものですね。
あのフタ付き(笑)で真っ暗なコクピットに座り、
計器の指示通りに操縦桿やらラダーペダルを動かすようです。
操縦席で操作すると、外部の方向舵(ラダー)やエルロン(補助翼)、
そして昇降舵(エレベーター)が対応して動き、
それにあわせて機体が下のモーターでそっちに向くみたいです。
…正直、主翼と尾翼は、居るのか?とも思いますが、
外から見て、正しい操作をしてるか教官が確認するものでしょうか。
ちなみに12年前に初めて見たとき、当時も何の解説も無かったので、
タイらしい一発ギャグだと思ってたんですが、
後にアメリカ空軍博物館で、全く同じものを発見、
計器飛行訓練用装置と知って、タイの皆さん、失礼しましたと思った事が。
こちらは単にフライトシミュレータとされてましたが、
これも夜間の計器飛行用の訓練装置なような気がします。
左側のコクピットは、これもカバー付きで真っ暗闇になるようになってますし。
右側が教官席ですかね。
これは例のファン トレイナーのコクピット部を切断したものみたいですが、
何の解説も無かったので詳細は不明。
ちなみに下の赤三角は射出式脱出座席あり、の表示なんですが、
ホンマか、これどう見ても普通のシートやぞ。
緊急時にキャノピーが開かなかった場合、人間の背丈より低いシートで打ち出したら、
真っ先に天井にぶつかるのは人間の頭ですから、それ、首の骨折れて死ぬぞ。
このマーク、少なくとも先に見た展示機にはなかったもので、
どうも適当に付けちゃったんじゃないか疑惑が…
こちらは無線操縦機、とだけ書かれて展示されていたもの。
機首の透明部分にカメラを積んで、地上からの無線操縦で飛ばす、という事でしょうか。
射撃訓練用のドローンか、と思われますが、これまた詳細は不明。
この機体、よく見ると三日月翼(Crescent
Wing)となってます。
(内翼はキチンと翼断面も斜めを向いてる)
上から見ると緩やかなブーメランのような、
三日月形状の主翼をこう呼ぶのですが、
本来は音速の手前のそこそこ高速飛行をする機体、
時速800q前後で飛行する機体が、これまたそこそこ経済的に
翼面上衝撃波の発生を防ぐための設計です。
この機体がそんな速度で飛ぶとは到底思えませんから(笑)、
機体の重心の問題の調整で、こんな形になっちゃったのか、
それとも設計者が一度やってみたかっただけなのか…。
ちなみに翼端部は少し下に曲げられてる、つまり下半角が付く、
というエライ攻撃的な設計で(安定性を捨てて過敏性を取ってる)、
これで戦闘機のような派手な機動でもやる気だったんでしょうか…。
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