■ジャングルの国で



で、お次はベトナム戦争の展示。

先にも述べたように、この戦争に関しては、タイはかなり積極的に関係しており、
アメリカ軍に広範な基地施設を提供したほか、自らも軍隊を送り込んでいます。

戦争中はドンムアン空港なんかも米空軍が利用してましたね。
戦後、タイ空軍の軍備がアメリカ製で占められるのは、
この時の見返りとして、払い下げや供与品の兵器をたくさんもらったから、
という面が少なからずあります。

ついでながらタイ軍はベトナム戦争だけでなく、同時期に行なわれた
隣国ラオスの内戦にもアメリカ軍と共に王政側に立って介入しており、
ちょっとタチが悪いなあ、という面があります。

当然、そんなことは、ここの展示では書かれてませんが(笑)。



ここの展示の迫撃砲もちょっと謎で、この時期だと
アメリカ側は107mm M30が主力ですが、どう見ても別物。
これもソ連製かなあ…。



でもってこれもソ連製のDPM 軽機関銃…と思ったんですが、
これはベルト給弾式に改造されたRP-46軽機関銃ですね。

どうもこの辺りの展示は、自軍の兵器ではなく、
鹵獲した兵器の自慢コーナーのような感じ。
ここらあたりも、韓国の戦争記念館の展示で感じた、
子供っぽさに似てるなあ…。



でもってこれはアメリカ製のM-2 60mm迫撃砲だから、タイ軍の装備…
と思ったら、解説に31の数字がある(笑)。

となると、これはアメリカのM-2を中国がコピーしたという、よくわからん兵器、
中国製の31式60mm迫撃砲で、これも北ベトナム軍からの鹵獲兵器でしょう。



でもってその先はまたもジャングル ジオラマ。
こんなキレイなジャングルの戦場はまず無いと思いますがね。



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