■王様と私とそのほか



その横には歴代王の彫像写真と解説らしいものがズラリ9人分ありました。

タイ(サイアム)王国になってからの
チャクリー王朝は世界一判りやすい王室で(笑)、
初代のラーマ1世から、現在の9世まで断絶も数字飛ばしも無く、
ごく普通に9人の王様が在位しております。

200年ちょっとの王朝で9人は多い気がしますが、
現9世以前の、6、7、8世あたりの皆さんが
10年前後の在位で終わってるためでしょう。
逆に現在の9世閣下の在位69年は歴代新記録だったりします。

余談ですが、アメリカ人はなぜかタイに対して妙にロマンチックというか、
オリエンタルな楽園、という幻想を持ってる人が多いです。
日本人の考えるアラビアンナイトのようなイメージですね。

いや、どう考えてもそんな国じゃないんだけど、なんで?
と長年思っていたのですが、
後ほどバンコク中心部に突入した時に、観光案内の人が英語で
アンナ、アンナと連呼してるので、ああ、そうかと気が付きました(笑)。

アメリカで戦後に大ヒットしたミュージカルであり、
映画化もされた「王様と私(The king and I)」の影響ですね、これ。
アンナは映画のヒロインであるイギリスマダムの名前です。
ものすごい昔に一度見たきりだったのですっかり忘れてましたが、
そういやあれ、サイアム(シャム)王国、つまりタイが舞台でした。

もっともあの映画、野蛮国のタイは
イギリスの舎弟国家なんだから、ガタガタ言うな、
という内容だったと記憶しますから(笑)、
タイでは人気ないんでしょうが…。



そこに展示されていた甲冑と刀剣。
王族の物なのかな。
細くてやや反りが入った刀剣はなんとなく日本刀に似てますが、
何らかの影響はあったんでしょうか。



こちらにも刀剣の展示が。

これ、似たような演出をロンドン塔で見ましたし、
後で見る新生 王立空軍博物館もRAF博物館の影響を受けてる感じがしたので、
どうもタイの軍事関係者の皆さん、
イギリスに大量に視察に行ったんじゃないかなあ…。

よく見ると握りの部分の付け根、鍔の場所に十手のような突起があります。
鍔迫り合いになったら、あれで相手の刀を折ってしまうか、
からめ取ってしまえ、といったような工夫ですかね。

といった感じで、今回の本編はここまで。


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