■さあ最深部へ



中に入るとこんな感じ。

この主プランの説明と、その発掘時の解説がパネル展示されてます。
ここも天井に補強が入ってるのに注目。
やはり石とレンガを組んだだけの構造では
すでに耐久年数を大幅に超えてるんでしょうね。

解説によるとこの中にある石室はタイでも最大級のものだそうで、
発掘によって100kg近い黄金の副葬品が見つかってるそうな。
よく盗掘されなかったなあ、と思ったらその発掘中に
警備担当者が盗み出す、という事件があったんだとか(涙)。

後に関係者が捕まって、盗品は全て回収されたの事ですが、
警察が一番信用できない、という点は
タイも含めたアジア全般で、今もあるからなあ…。

この点、日本の警察は組織防衛本能が過剰、
金に汚い(天下りに必要なのはわかるが)という点を除けば
キチンと信用でき、いい国だなあと思ったり。



で、ここから塔のほぼ最下部までまた降りるのです(笑)。
せっかくここまで登ったのに…

でもってこの辺りはレンガではなく石積みになってるのにも注意してください。
やはりコレだけの構造を焼きレンガだけで支えるのはムリなんでしょうね。



ただし、階段はコンクリートで固められ、手すりは鉄パイプ製ですから、
明らかに近年になって造られたものであり、
いいのか、世界遺産の内部をこんな大改造しちゃって…



内部下層は2階構造になってるんですが、
その2階部分は床も壁もコンクリート造りで、
遺跡の内部という気がしません。

が、どうもこれ、倒壊防止の補強を兼ねてるようで、
見学ルートの安全確保と
構造的な補強を上手く処理した結果なのかもしれませぬ。
建築の構造力学とかは全くわからんので断言はできませんが…。



で、この狭い空間が上部構造。
実際はこの上にも巨大な空間があり、
あの装飾過剰な塔頂部の中は空洞らしいです。
ただし埋葬品や壁画が発見されたのは、下の小さな二つ部屋のみだそうな。

つまりあれだけ巨大な構造物なのに、
内部で使用されてる空間はわずかにこの広さのみなのです。
なんと壮大な建材の無駄遣い(笑)。

でもって、ここには老朽化した構造を支えるため、
コンクリート製の補強の柱が入ってました。


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