■バンコク パッポン周辺の日本について

さて、ペロ君、今回はバンコクにおける日本語、
夕撃旅団バンコク前線本部周辺編だよ。

「ムダに長いタイトルだな」

んじゃバンコクの日本語 その1でいいや。

「…そこまでシンプルにできるなら、最初からそうしようぜ」

はい、そうですね。



まずはこれ。下の二つの看板に注目。

「タニヤ金店に、特許両替ですか…」

はい、そうです。

「で、なんの店?」

上のは金物屋か貴金属店みたいな印象だが、実は両者とも外貨両替、
円やドルをタイバーツに両替してくれる店なんだ。
特許両替はお店の主人が特許さんなのか、
何か他の意味があるのか、さっぱりわからんけども。

とにかくイロイロ最低な街、パッポンとタニヤだが、両替レートだけはよく、
世界最悪の成田に対しては圧勝、
さらにはドンムアン空港、後で行くサイアム地区と比べても
わずかながらレートはよかった。
これだけ店があるんで、競争が激しいのかもしれないね。

「普通に外貨両替、という日本語を知らないのかな」

かもしれん。
ちなみに余談だが上の店の英語も注目だ。

「Money changer って和製英語の変身ヒーローみたいな名前だな」

が、実はこれ英語としては正しいんだ。

「ホントかよ。英語だと Currency exchange じゃないの?」

普通はそうなんだけど、古英語というか、ユダヤ英語で、
外貨両替商の事をMoney changer って言うんだよ。
新約聖書でキリスト閣下がエルサレムの神殿に乗り込んで大暴れ、
誰に断ってここで商売してるじゃワレ、と
神殿からたたき出した連中の一つが
このMoney changer 、両替商なんだ。

「はあ、さいで」

なので知っててこの英語を使ってるなら、
ユダヤ系の社長の可能性が高い。
タニヤ ゴールドって名前もそれっぽいしね。
まあこの場合は、単純に中華系って気もするが…。

「タイにユダヤ系の人って根付いてるの?」

いや、全くもって知りませぬ。



「………」

……………

「…タイ旅行記だよね」

もちろんだ。
これもハッポンの辺りで見かけた日本語看板だよ。

「温泉?」

いや、タイの古式マッサージ店だった。

「じゃあ、なんで温泉?」

知りません。

「なんで有馬?」

全くわかりません。



お次はこれ。

「…昭和な飲食店にあったジュークボックスを思い出すけど」

これは例のおばさんが居た屋台村にあったカラオケマシンだよ。

「あ、確かに、下にそう書いてあるな」

10年ぐらい前のバンコクには2m四方程度の立方体のカプセルの中に、
こういったジュークボックス式のカラオケ機を置いた
“カラオケボックス”なるものが
大型商業施設なんかには置かれていたんだ。
1人、あるいは2人で中に入って歌いまくるものらしく、
ドアを閉めて入ると完全防音なんだけど、
外から見てると酸欠にならなないかコレ、というシロモノだった。
これはその装置の生き残りなんじゃないか、と思われる。

「画面、完全に死んでますけど…」

それどころか、音も出て無かったよ。
そもそもマイクも見当たらないし。

「…じゃあ、なんで電源入れてるの?」

さっぱりわかりません。


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