■唯一の対空兵器



こちらは、煙突後部の眺め。
なんだかシャワーキャップを被った
オバサンに見えるのは私だけでしょうか。



さて、機関砲銃座にやって来ました。
機関砲はマドセン社のものらしい、との情報をもらいましたが、
これが建造時ものかは不明。

ちなみにマドセンには23mmもあるようですが、
タイ海軍が20mmと断言してるのと、
空軍で同じマドセンの20mmを使っているので
20mm機関砲と考えていいでしょう。
機関砲の前のハンドルは、銃座の旋回用で、
これをぐりぐり回して銃座を回転させます。

ただ、アメリカ海軍のエリコン20mm連装銃座などは、
立って、しかも一人で操作するのが普通で、
銃座の回転もよいしょと肩や腕で押してやります。
メーカーが違うとはいえ、わざわざ20mm機関砲の連装で、
こんな凝った銃座が必要なのか、という疑問はあり。

そもそも日本海軍の艦載機関砲に20mmは無かったはずで、
普通なら25mm連装機関砲が搭載されてたと思われます。
さらにこれ、日本海軍の連装銃座とは、
明らかに形が異なるため、どうも謎が多いですね。

横に銘板があるのが写真でもわかりますが、
例によってこれもペンキで塗りつぶされてる(涙)ため、
この辺りもどうもよくわかりませぬ。

いずれにせよ、20mm機関砲×2では気休めにしかならない、
という対空装備で、戦後に40mm機関砲が3門追加された、
というのも当然の話でしょう。
ただし最初に書いたように、40mmの方は撤去されており、
現在は艦上に見当たりません。

参考までに戦後の写真を見ると、不鮮明ながら、
先に書いた第二主砲と艦橋の間に40mm×2門、
ここに40mm×1門が搭載されてるようにも見えますが…。
とりあえず、戦後は20mm機関砲は撤去されており、
退役後の展示にあたってこれが取り付けられた可能性は高いです。

とりあえず銃の横、手前に出っぱっているのは
照準器の台座でしょう。
艦内に対空戦闘の指揮所は見当たらないので、
やはりここも現場の判断で好き勝手にバンバンやっちゃう、
といった装備になってるようです。




機関砲をを上から。
上に穴があり、ここにドラム型弾倉を取り付けていたようです。

ただ、やはり台座の大きさと機関砲の大きさがどうもアンバランスで、
本来はもっと大きな機関砲用ではないかなあ、という疑惑は消えず。



ちなみにこれが台座人力回転用のハンドル部。
…で、触ってみたら、あれ、これ回るぞ。

というわけで、

いい歳したオッサンが、タイまで行って大喜びで銃座を回してる動画

ちなみに1周約30秒でした。
(WMVファイルで7MBあります。回転するオッサンに
それだけの通信環境資源を投じれない、と判断した場合、無視してください)

サンフランシスコで見たリバティシップの高射砲銃座も回せたのですが、
あっちは二人がかりでの回転で、
しかも一周出来ない(艦橋方向に向けられない)ため、
これがこの手の回転銃座における
夕撃旅団初のタイム測定となってます(笑)。


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