■バンコクの基礎知識

さて、お次はバンコクの基礎知識。
といっても今回の旅行でバンコク市内をウロウロしたのは、
全期間の1/3以下の時間なのですが(笑)…

先に書いたように、現王朝がバンコクに首都を移したのは1782年で、
古都が多い東部アジアの首都の中では
それほど歴史があるわけではありません。

実際、歴史的な建造物はそれほどなく、
歴史的であるはずの建造物も、
漆喰ではなく、白ペンキじゃないの?という塗料で
塗りたくられてたりします(笑)。

とりあえずは中心部の全体図から。



バンコクの中心部は国鉄のフアランポーン駅を中心に大きく左右に別れ、
ここから西(青色の地区)は王宮や、
巨大な涅槃仏(横たわった仏像)で知られるワット・ポー(ポー寺院)、
さらには中華街など、歴史あるエリアとなってます。

対してその東(赤色の地区)は高層ビルが建ち並ぶほか、
サイアム(Siam)、スクンピッドなど近代的な大型商業施設が建ち並ぶ地域です。

さらにはスクンピッドや、南部のパッポン周辺には
アジア最大と言われる歓楽街が広がる…とされますが、
そんな大したもんじゃないです(笑)。
実際は歌舞伎町や吉原の敵ではないし、
大阪のミナミ、香港のモンコック&ヤマティ周辺と比べてもショボイでしょう。

ちなみにバンコク市内の公共交通機関は
地下鉄(MRT)と都市型交通機関のスカイトレイン(BTS)
の二つがあるのですが、どちらも新市街(赤色の地区)の東部と北部、
さらに南部にのみ展開し、歴史的な、そして観光名所が多くある
西側(青色の地区)には伸びてません。

なので王宮やワット・ポーといった地域を回るには、
チャオプラヤー川の水上バスを利用することになります。

で、世界の大都市の例に漏れず、この街も川沿いの街で
チャオプラヤー川の東岸にその中心部が広がります。
でもって、この中心部地図のさらに北に、今回の主要戦場となった
ドンムアン空港、そしてナショナル・メモリアルと
王立空軍博物館があります。

つまり、この地図に入ってない部分が旅行記の主要舞台です(笑)。

川の東側に主要な地区が集中してるんですが、
ロンドンや上海のように、対岸は開発が遅れた地区、というわけではないようです。
実際、川を渡ると雰囲気が大きく変わるといったような事は感じませんでした。

特に南西部には例の旧都トンブリー地区があったため、
それなりに発展はしていたようですね。
ちなみに基本的に、川の西岸は高級住宅街とされるらしいのですが、
あまり歩き回って見た事がないので詳細は不明。

ちなみに主要な大通りでも、交差点を渡ると
いきなり通りの名前が変わってしまうのもバンコクの特徴でして、
この点を知らないとタクシーに行き先を指示するのも一苦労となります。

で、今回の夕撃旅団のバンコク犬本営はその歓楽街の一つ、
パッポンの直ぐ南に位置に設置されました。
すなわち2010年の香港以来となる都市型前線本部となってます。

ここは交通の要所な上に、いろいろあって(笑)
格安のホテルが確保できたので、この場所を抑えたのですが、
後からパッポン歓楽街の直ぐ隣と知って驚くことに(笑)。

過去二回は、はるか北の郊外に宿を取った上に
夜の市内観光はやらなかったので、
市内の歓楽街がどこにあるかよく知らなかったのです…。



日本で言ったら東京駅や大阪駅にあたるのがこのフアランポーン駅。
実際の発音はもっと微妙なので、日本人にはかなり言いづらい名前です。
ただし、この駅までのキップを買うときは単にバンコクまで(To Bangkok)で通じますから大丈夫。



で、これが今回のホテルの近所にある南の歓楽街、パッポン。
ちなみにバンコクには、街の北東側に
ナナ&スクンピッドというもうひとつの歓楽街があります。

香港の男人街、女人街の夜市にそっくりだなあ、という印象ですが、
規模は一回り小さい感じですね。

ただし香港とちょっと違うのは、この屋台の裏、
通りの左右にキレイなお姉さんが
呼び込みをやってる店が何軒かある点でしょうか。
が、それも数えるほどしかなく、正直ショボイな、という印象です。

さらにこの一帯の飲食店は高額ボッタクリが多く、
こういった賑やかな地区が好きな私でも、
あまり好きにはなれない場所となってしまっております。

さらに言うなら、この一帯の南、つまり宿の近く(笑)は
バンコクの誇る男色地帯なのだと後から知る。

…なんちゅーホテルを取ってしまったのよ、自分(涙)…。

実際、ホテルの直ぐ横はいつも夜になると少年といっていい
年齢層の連中がイスに座って集まっておりました。
最初はバンコクで多いバイクのタクシー運ちゃん待合所かな、
と思ってたのですが、翌日、そこはマッサージ屋であり、
その実態は風俗店だとホテルのカウンターのお姉ちゃんから教わる(笑)。

ああ女性向の、と答えたら鼻で笑われていわく、客も男よ、と。
…このホテル、通りの行き止まりだから、
あの店の前を通らないと帰って来れないんですけど…

自分の容姿が貧乏臭い上に、
男女どちらから見ても魅力的でない事に
今回ほど感謝したことはありませぬ…



で、ほぼバンコクの中心と言っていい繁華街がサイアム地区で、
ここは基本的に昼の街となってます。

その名(Siam=サイアム/シャム王国と同じ名前)の通り、
バンコクの心臓部で、この周辺に大型の商業施設が集中してます。
さらにその一角にはオシャレな衣料店が集中してる
サイアム スクエアと呼ばれる一帯があり、
バンコクで最先端な地域にもなってるようです。

ただし写真で見えてるMBKセンターという特異点(笑)を別にすると、
全体にはそれほど店があるわけでもなく、日本の大都市はもちろん、
香港あたりと比べてもだいぶ寂しいものがあります。

全体的にバンコクは密度が薄い街で、上っ面は見事なんですが、
一本裏通りに入ると何もない、というような印象がありますね。

アジアを代表する大都会だとは思いますが、上海、ソウル相手になんとか互角、
東京、大阪、香港あたりとだと勝負にならん、というレベルではあるようです。

まあ、東京がそもそもちょっと異常なんですけども。



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