■チケット売り場も罠だった
さて、ここで周りを見回す。
4つの脚の内、画面左奥の柱のみ、チケット売り場が見当たらないものの、
それ以外の3つの脚ならどこからでも登って行けそうだ。
でもって、ここに立って写真を撮ってると、わらわらと
黒人系のお兄さんが集まって来てしまい、一瞬、焦る。
なんだなんだと思ったら、手に手に持ったエッフェル塔のオミヤゲを買ってちょうだい、
と言うので、いらないよ、と断るとあっという間に皆どこかに行ってしまう。
観光地の物売りって、一般にしつこいのですが、
ここの皆さんは妙にあっさりしてました。
でもってエッフェルと塔の真下、中心部から上を見上げるとこんな感じになってます。
中央の空きスペースが真四角でないのは、一種のオシャレなのか、
キチンとした構造計算に基づく造り方なのか。
で、ざっと見渡した限りで、一番空いてる売り場を発見、さっそくそこへ向かう。
こうして見ると、エッフェル塔、ほんとに細かい鉄柱の組み合わせでできてる、
というのがわかるでしょうか。
ここは他の二つの売り場に比べると、半分以下の人数しか並んでおらず、
フハハハ、皆良く見てから並べばいいのに、これでオレの人生は楽勝だぜ!
とか思ったんですが、ここで手前のオレンジの看板に注目。
帰国してからフランス語を調べて見たら、一番上のは階段の意味だとか。
二番目の英語は、まさに階段。
一番下のは何語かわかりませんが、これも同じ意味なのでしょう。
そう、実はこの売り場は、階段で上まで上がる人専用なのでした(笑)。
チケット買うとき、4.5ユーロは(約500円)妙に安いな、と思ったんですが、
まさか階段とエレベータで別料金とは思わず、このまま入場してしまいます。
…平和の文字に漢字を付けたのだから、ここにも漢字で“階段用”と書いてくれてりゃ…。
はい、中に入ってすぐ、何か変だと気が付く。
いきなり、非常階段のような階段が延々と続いており、
どこにもエレベータ乗り場が無い。
…熟考3秒。
ああ、そうか、そういう事か…
フフフフ、朝5時半に活動を開始してから、メシもまともに食ってない、
4時間近く博物館を歩き回った、いい歳したおっさんに、階段で登れと、
パリはそう言っているのだな!オッケー!
受けて立とうじゃないか!
こう見えても、20代の終わりの頃には日本じゃ二番目の高さの山、
3192mの北岳相手に日帰り登山とかしてた男なのだよ、私は!
オレを本気にさせたことを後悔させてやるぜ!
…と最初の踊り場で後ろから来たおばさん集団に追い抜かれながら、考える(涙)。
まあ、あれだ、なってしまったもんは仕方ない。
とりあえず、一度、呼吸を整えて、行きますか。
…というとこで、今回の本編は終了。
うーむ、パリ編は本当は今回で終わらす予定だったんですが…。
ここまで長くなるとは、計算外。
とりあえず、後はオマケ編で、今回はここまでとしましょう。
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