■いろいろディープな世界



撃墜したドイツ機から引っ剥がしてきた外板に
部隊員の名前をズラリと書き込んだもの。
当然、この板の塗装はオリジナルです。

右下にDo215の文字が見えますが、これがこの機体の名前で、
その下には撃墜したパイロットの名前も書かれてます。

…あれ? ドルニエに215なんてあったっけ?と思って調べてみたら、
ドルニエDo17のエンジンを交換して輸出用に開発されたもので、
スウェーデンに輸出する直前にドイツ空軍に没収され、
ドイツ機として運用された機体だそうな。

100機前後しか生産されてない、との事なので、
そういう意味では貴重な品のような気がしますね、この外板。



ブローニングの7.7mm機関銃。
これ、銃口にマズルブレーキのようなものが付いてますね。
(追記:銃口内の熱を逃がす放熱装置だとの情報をいただきました)
下の箱が運搬用のケース、左側のが弾薬用のケースです。

mmではなく、インチで行くと
下の箱に書かれてるように0.303インチとなるのですが、
なんつーか、キリの悪い数字ですね、これ。



ずらっと並んでるのはドイツ方面の機銃たちだったはず。
右下の箱は信号用ピストルのものだとか。



機関銃は連続して銃弾を装填しないと連射できませんから、
金具で銃弾を挟み、その金具をチェーンのように繋げて
ベルト状態にして弾倉に搭載します。
で、これがそのベルトに銃弾をはめ込んで行く装置だとか。

ベルトを構成する金具と、銃弾をこれで一つにして、
さらに前の金具の接続部にはめ込んでゆくのですが、
どこから銃弾とベルト用の金属パーツを入れるのか、
この展示では今ひとつわからず。

しかし、こうやって繋げた弾薬も、
撃てば数秒で使い切ってしまうわけですから、
戦争ってのは非生産的な作業ではあります。



これはスピットファイアの前面防弾ガラス。
He111の後部銃座からの銃撃を食らったもの、ということですが、
7.92mm弾でしょうか、とりあえず食い止めてます。

こうして見ると、正面からの銃撃を食らいやすい
対爆撃機戦闘では防弾ガラス、重要だなあと感じますが、
これが12.7mm、さらには20mmとなったら、
さすがに持ちこたえるのは無理でしょう。


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