■宝石だけが人生じゃないさ



これはかつて顔料、つまり絵の具や染料の材料に使われた、さまざまな色の鉱物です。

こんな材料を使ってたんじゃ、昔は絵の具も高級品だったわけで、
有島武雄だったかの小説に外国人の生徒から絵の具をドロボウする話がありますね。
読んだ当時、そんなもん盗んでどうすんだ、という気がしたものです。



これは、下にあるさまざまな金属の鉱石から作られる金属、そしてその実際の製品群だったかな。
ただの鍋やらフライパンも、こうして展示されると妙にオシャレです。
照明の力は偉大だ。



これは鉱物ではなく、磁器、陶器ですね。

中国のものらしいのですが、よくわからず。
日本で暮らしてるとよくわかりませんが、この手の焼き物も、
なんとなくオリエンタルな印象が欧米ではあるようです。

でもって、ヨーロッパにはいった焼き物がどう進化するのか、
という究極形を、この翌日、英国(大英)博物館で見る事になるのです。



さりげなくあった鉛筆。
黒鉛(graphite/グラファイト)と粘土でその芯は作られてますから、なるほど鉱物関係なのか。

ちなみに、“この博物館によれば”鉛筆に使うような黒鉛はイギリスの湖沼地帯で
最初に発見されたのだそうで、元々はその柔らかくて加工しやすい特性を生かして、
砲弾の鋳型造りに使われてたんだそうな。

余談ですが、黒鉛は何気なく科学の最先端にある物質で、
原子炉における連鎖反応の制御に使われたり(吸収せずに中性子を減速させる特性がある)、
特殊な加工で黒鉛から得られるグラフェンは、金属と半導体の両方の特性を持つ、
という最先端な物質のひとつだったりします。



さて、別館の展示はほぼ見学終了。
グランドフロア(日本式の1階)まで降りてきました。

ここには東口側のミュージアムショップがあったのですが、時間がなくて見てられず…。

ちなみに、この博物館、その巨体を生かしてミュージアムショップを複数持ってまして、
このほかに中央口の横、恐竜コーナーの前、さらにもう一つくらいあったはず。



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