■展望大屋上
艦橋屋上の後部に出ました。
そこから上甲板中央部を見おろす。
左手にクレーン、右奥に4インチ砲が見えてます。
こうして見ると、速度が命の巡洋艦、かなり細身なのがわかるかと。
煙突も意外と細いんですよね。
その横にあった20インチ信号灯でしょうか。
探照灯(サーチライト)にしちゃ小さい気がするので。
40mm機関砲の銃座を上から見る。
左右後部の狭い空間に銃手が据わって撃つようになっています。
給弾は後部中央のハッチを開けてやったんじゃないかと思いますが、詳細は不明。
はい、これがこの艦のある意味最重要部。
主砲用の指揮管制塔(Director control
tower)です。
ちなみにこれは前部のもので、後部にも同じものがあります。
重量挙げのように上に持ち上げられてる箱は274型(Type274)射撃管制レーダの
アンテナで、電波の指向性を上げるため、こんな形状なのだそうな。
その手のアンテナにはパラボラアンテナが使われる事が多いのですが、
イギリスはこの拡声器型のアンテナが多いですね。
そいうや、日本海軍のレーダーアンテナもこんな形だったような。
その下の箱の中に3人の観測員が乗っており、
彼らがレーダーによる計測データを例の情報伝達室に連絡、
そこで計算が行われ、主砲に通達される、というのは既に説明しました。
ここがやられてしまうと、目標の照準が不可能になってしまいますから、
まさに艦のもっとも大切な目なわけです。
特に目視が全く無効となる夜戦や荒天時の戦闘において、それは致命傷になります。
そうなると主砲に損害がなくても、まともな砲撃戦は不可能ですから、
以後、戦艦はただの鉄の塊と同じになってしまうわけです。
北岬沖海戦のシャルンホルストがまさにそれで、
シャルンホルストの場合、索敵(警戒)レーダーとセットでやられたみたいですから、
もうホントにどうしようもない、という感じになってます。
ちなみ太平洋におけるソロモン夜戦で
アメリカの戦艦サウスダコタも同じような状況に追い込まれますが、
こちらは相手がレーダーなんて食べたことないや、という日本海軍で、
さらに僚艦の戦艦ワシントンが健在だったため、戦場からの離脱に成功してます。
よりによってこんな屋上の吹きさらし、一番被害を食らいそうな場所に
そんな大切な装置を設置しないでも…と思いますが、
設置場所が低いとレーダー波の到達範囲がえらく狭くなってしまい、
これまた使い物になりませんから、ここから動かせなくなるわけです。
…ほんとに使いにくい兵器なんですよ、戦艦とか巡洋艦とか(笑)。
でもって、後ろから中を覗けるようになってました。
あのガラス張りのハッチがそれ。
前回これも見逃してます。
もっとも、私以外、誰も見に行こうとしませんでしから、
よほどの物好きでないと気が付かない、興味ない、というものなのでしょう…
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