■ここがホントの最先端



おお、青空にはためくユニオンジャックは美しいな。

…手前に一つ、錨が鎖に繋がれずに転がしてあるんですが、
これ、予備かなんかでしょうかね。
さすが1万トンクラスとなると錨もでかいです。




普段はまず見る機会がないと思うので、
せっかくだから船首の国旗掲揚部の詳細写真を(笑)。

三角に組まれたポールの中心に差し込んでるんだと思ってましたが
実際はその横に固定具を使って据え付けてるのでした。



その先端部に、訓練用データのマスター(MASTER TRAINNING DATUM)
と書かれたプレートが貼り付けてありました。
何のためのものかはわかりませんが。



そこから振り返って見たベルファスト艦首部の迫力ある雄姿。
…電球と電線は各自脳内補正で消してください。

日本の軍艦に比べて、艦橋の高さが極めて低いのですが、
これもレーダーの搭載を前提にした英米の軍艦の特徴です。

飛行機から見た景色と地上で見た景色を比べれば理解できるように、
より高い場所に居た方が遠くまで見渡すことが出来ます。
戦闘では先に見つけて、先に攻撃した方が常に有利ですから、
より高い方から見張っている方が有利です。

向こうが見える、という事はこっちも見られてるわけですが、
船体全部が丸見えなのと、水平線の先からマストの先っぽだけが
見えてるのでは、発見される確率が違ってくるわけです。
なので、周囲監視用のマストは高い方がいい。

さらに、そこに砲撃に必要な情報を集める測距儀なども搭載した結果、
軍艦の艦橋(と監視用のタワー)はどんどんノッポになってゆくわけです。

が、レーダーが実用化されてしまったら、
あとはそれを載せるマストだけを確保しとけば良い話となってしまいます。
視界の確保以外、背の高い艦橋なんてデメリットしかありませんから、
軍艦の艦橋の背丈はどんどん縮んで行く事になるわけです。

日本の場合、戦艦も巡洋艦もみなさん、最後まで背が高いままですが、
レーダーの運用、という発想がない設計と見ると理解できる構造となってます。



主砲砲塔を至近距離から。

各砲身の下に、ビール瓶みないな筒がついてますが、
恐らく荒天時などのゆれで、砲身が損傷しないよう固定する器具じゃないかと。

でもって今気が付いたんですが向かって右の砲身と中央の砲身の間に
ペアになってるフタが付いてます。
どうも、レーダや指揮所がやられた場合、緊急時に照準をするのは、
この穴からやっていたような感じですね。

と、なると例の天井の穴はここの指揮官用のもの、と考えるべきかも。

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