■上甲板にようこそ
というわけで、艦橋横の通路を通って船体の中央部に向かいます。
この上甲板は木の板ではなく、アスファルトのようなもので覆われてますね。
はい、これが船体中央部。
えらくガランとしてますが、本来は救命&連絡用の動力つき大型ボートが搭載されてたほか、
1943年までは、着弾観測用の水上飛行機がここに置かれていました。
それらを全部とっぱらってしまった結果がこの空間。
どうも現在はイベントなどの会場としても使われてるようですね。
あんまり見ることがないような気がする艦橋の後部構造。
この時代の巡洋艦になると、意外とあっさりしてて、ビルのような密閉構造になってます。
そこにあったクレーン。
水上機とボートをここから海面に降ろしたり、引き上げたりするための機材ですが、
弾薬とかの荷揚げにも使われていたようです。
さて、その先にはこの船の数少ない対空砲、4インチ2連装砲が。
海軍が開発したQF 4inch Mk
XVI(16)だそうです。
イギリス海軍は第二次大戦の段階では地味なドイツ海軍が相手、という事もあり、
完全に田舎の海軍と成り下がってしまい、
最後まで近代海戦というのが理解できないまま終わりました。
このため、各艦の対空兵装は貧弱で、この遠距離用の4インチ高射砲 計8門(4×2)はともかく、
近距離防衛用の対空兵器は40mm機関砲を12門(6×2)しか積んでません。
それどころか、実は1950年代まで現役だったこのベルファスト、
対空射撃管制用のレーダーを持ってません。
どうやって戦争やる気だったんでしょうね…。
対空装備でハリネズミのごとき状態になってたアメリカ海軍の巡洋艦とは
雲泥の差となっていたわけです。
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