■科学は計算するのだ
そして、ここらアタリから、計算機の歴史、といった展示に。
計算尺から、より高度な計算を行う歯車式の計算機へ、という時代のものらしいです。
まずは、数学者のパスカルが、1642年、19歳の時に考案した計算機。
おそらくもっとも初期の歯車式計算機だとの事。
その後、実際に売り出したもの、、商売としてはイマイチだったらしいです。
ちなみに計算できるのは、足し算と引き算のみだとか。
おそらく、その内部構造だと思うんですが、詳細不明。
でもって、後のコンピュータのように、初期の計算機には多くの数学者が挑んでおり、
1672年にはライプニツも計算機を造ってます。
これは世界で最初の2進数で計算を処理する機械でもありました。
この展示は修復中なのか、右上のように写真のみの展示となっておりましたが…。
ちなみに、右下、ロン毛でしかめっ面してるのがライプニツさん。
左側の手回し式計算機は1777年にスタンホープ(stanhope)さんが
造ったものらしいのですが、詳細不明。
ここで真打登場。
フランス人のトーマ(Thomas/英語読みでトーマス)さんが発明した、
世界初の本格的な卓上計算機、アリスモンテ(Arithmometer/英語読みでアリスモメーター)。
これで世界は一気に、機械を使って計算する、という時代に入ります。
これは足し算、引き算だけでなく、割り算、掛け算も可能になってます。
(ただし複数回の操作が必要となる)
この機械では、下側にある上下に移動するレバーで数字の入力を行います。
(ボリュームの調整のように各数字の位置にレバーを持ってゆく)
写真のタイプだと、レバーは6本ありますから、最大6桁の計算が出来たことになり、
その計算の結果は上の小さい丸窓の数字で表されるようです。
後に最大10桁の計算まで出来るタイプが登場します。
この計算機は1820年ごろから開発をスタート、
1851年のロンドン万博で発表し、大きな反響を得て、
さっそく生産が開始された、とのこと。
最終的には100万台を超える生産を行い、電卓が普及する1970年前後まで、
その改良型は生産が続けられたのだとか。
ちなみに、生産開始の1851年といえば日本じゃまだ、ペリーすら来てません。
そのころから欧米では機械で計算する時代が始まってた、というのだから、
たまったもんじゃありませんね、ホントに(笑)。
ちなみに写真のは初期型から改良されたもので、
おそらく1870年代のモデルだと思います。
左下にある白いスペースは換算表みたいのを挟む場所らしいんですが、詳細不明。
その発展形。
第一次世界大戦前に造られたとされるTIM社の計算機です。
ちなみにTIM社は Time is
money社の略称。
時は金なり社って…。
このアタリから、数字の入力が、レバーではなくキーボードになってます。
やたらと数字のキーがあるのは、結局、入力の仕方は桁ごと行うままだったから(笑)。
なので縦8列という事は最大8桁までの計算が可能だった、となるわけです。
このタイプの入力方式は、かなり後まで続くのですが、
なれてしまうとキーを3桁とかまとめて押せるため、かなりの高速入力ができたそうな。
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