■世界に娯楽を持ち込もう
こちらはブラウン管の原理説明。
えらく小さくて丸っこいブラウン管で、一体、いつの時代の…という感じですね。
これも、つい数年前までは身近な科学技術製品だったんでしょうが、
今や産まれた時から液晶テレビを見てました、って子供がいくらでもいる時代に。
はい、というわけでテレビの登場です。
これはごく初期の試作機で、台の中に上向きに設置されたブラウン管の映像を、
鏡で写して正面から見る、という妙なシロモノ。
ちなみにこれ、1936年製ですから、当然第二次大戦前のもの。
このスタイルは、初期のブラウン管で大型の画面(これでも当時としては大きいのだ)
を造ろうとすると、やたら長い構造になってしまうため、
その対策として考えられたものらしいです。
つまり、普通に造ったのでは奥行きが凄まじい事になってしまうため、縦置きにしたわけで。
当然、このままでは左右が反転してしまうので、ブラウン管で左右反転を行い、
鏡に映るのは正しい像になるようにしてあったとのこと。
というわけで、ここからは初期のテレビ受像機の展示が。
結構、いろいろあるもんです。
上のはラジオ、下のは巨大電球っぽいですが、これもテレビ。
ただし、どちらも実験用のもので、上のどうみてもラジオじゃないの?
というタイプはなんと1929年、世界恐慌の年の製作。
左右の部分が画面なのかなあ…。
これはどんどん小型になってゆくよ、という展示。
ある意味、日本の電器メーカーの黄金期総進撃、という感じがあります。
音楽の再生も、ビデオカメラも、どんどん小さくなってゆく、と。
でもって、この展示では王道ともいえるのが、ソニーのウォークマン…
と思ったら、これ違うじゃん(笑)。
ちなみに左端もウォークマンぽいですが、
これはサンヨーが1962年の段階で、既に発売していた小型テープレコーダー。
ただし、これ、電池駆動で10分しかもたなかったそうな。
中央の銀色のはソニーが1969年に発売していた、これも小型テープレコーダー。
右端は初代ウォークマンが出た直後、1980年製のソニーのテープレコーダー。
むしろ大型になっちゃなのはステレオ録音対応のためらしいです。
こうして見ると、ウォークマンてのは技術の勝利じゃなくて、
アイデア、使い方の提案の勝利だったんだなあ、と思います。
サンヨー、17年も先行してたのにねえ…
ちなみにウォークマンは右側に見えてるポスターのみの展示でした(笑)。
ファミコン同様、これもイギリスでは流行らなかったんですかね。
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