■とにかくみんな冷たい戦争
その横にあった、とにかくヘルメットを集めてみました、という展示(笑)。
が、実はいろいろ珍しいものが入ってます。
一番上は左から、ソ連、アメリカ、東ドイツの歩兵ヘルメット。
真ん中の段は左からソ連のG5h-5与圧ヘルメット。
恐らく高高度飛行用のものでしょうか。
となりはアメリカ空軍のP4-Aヘルメット。
最後がイギリス空軍のG型ヘルメット。
下段は左からイギリス戦車兵のヘルメット、
真ん中がソ連のT-54戦車用ヘルメット、
最後が、イギリスの走行車両用のヘルメット、となってます。
さて、とりあえず、下の階を目指してみますか。
なんだか、また戦車も展示してあるみたいだし(笑)。
これは西ドイツのレオパルト(leopard)1戦車。
戦車帝国ドイツの末裔、西ドイツが戦後に開発した戦車で、
その血統に恥じない傑作戦車となったもの。
1965年から配備は始まってるようです。
イギリスも研究用に何両か買ってたはずなので、これはその中の一台かも。
さて、下に下りるには、渡り廊下を向こう側に渡る必要があるのですが、
その途中に、これが(笑)。
もはやおなじみ、イギリス最初の超音速戦闘機、ライトニングのF1/P1Bだそうな。
こうしてみると実にスマートな機体なのだ、というのがよくわかります。
これも縦に長い胴体なのです。
ちなみにこの機体は、量産の前の試作生産型、というややこしいもので、
20機だけつくられた中の1機だとか。
下から見ると、こんな感じ。
あの胴体は、エンジンを入れてぎりぎりのスペース、という設計になってるようです。
この角度からみると複葉後退翼機、という風にも見えますね(笑)。
もう一つ、空中展示の機体を。
ダグラスのC-47Bダコタ。
イギリス空軍の機体なので、ダコタ、アメリカだとスカイトレインと呼ばれます。
傑作旅客機DC-3の軍用型で、これが世界中をネットワークして、
アメリカ軍の物流を支え、連合軍の最大の勝因の一つ、とまで言われました。
アメリカから中国までの航路は、1942年の段階ですでに完成、
その後、南極大陸以外のほとんどの土地、といっていいくらいの
航路ネットワークをアメリカは構築してしまうのです。
この機体は、戦後、民間に払い下げられた後の塗装みたいです。
…あれ、という事はレンドリースではなく、金を払って買ってたのか、これ。
レンドリースの機体はアメリカへの返還義務があったはずで、
イギリス空軍から勝手に払い下げる事はできなかったはず。
フランスの航空宇宙博物館にもありましたが、これもどこでも見かける機体ですね。
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