■コスフォードの秘密以外
さて、今回突入する事になるコスフォードのRAF博物館について、
例によって、最初に簡単に見ておきましょう。
前回書きましたが、ここはイギリス空軍、RAFが運用する博物館の一つで、
今回の旅行記で最初に訪れたロンドンの施設と兄弟みたいなもんです。
が、ロンドンの博物館がイギリス空軍の全体像をなんとなく掴める施設なら、
このコスフォードはより深く、マニアックな展開をしてる施設となってます。
コスフォード、世界最高峰の施設なのは疑う余地はありませんが、
いろいろとクセがある上(笑)、展示されてる機体の数では、
ロンドンのRAF博物館よりもやや劣ります。つーか、ロンドンがすご過ぎるんですが。
コスフォードのマニアックな部分、そのイチ。
実験機の展示棟です。ああ、また実験機(涙)。
ホントにこの手の機体の記事って書くの大変なのよ…
まあ、いつかは、誰かがやらねばならんのだ、やりましょう(笑)。
ついでに、この隣にある展示棟は戦争に使われた機体、
といったテーマで集められてるんですが、
そこには世界で唯一の現存機であるMe410と日本の百式偵察機、
あとはこれも珍しいアルゼンチンのプカラなんかもありにけり。
他に、あらゆる時代のエンジンコレクションとかも持ってるほか、
(スミソニアンに匹敵すると思う)
第二次大戦期から冷戦期までの小型ミサイルとロケットに関しては、
おそらく世界最強、という妙なコレクションもありにけり。
(一部モックアップですが)
この博物館のあるコスフォード基地は、
第二次大戦の開戦直前、1938年に造られた空軍の基地でした。
イングランドの内陸部にあることからわかるように、
戦闘機や爆撃機がバンバン飛んでゆくような基地ではなく、
補給、訓練、および機体の各種テスト飛行に使われたようです。
そういう意味では実験調査部隊及び補給部隊の総本山に
博物館を造ってしまったデイトンのアメリカ空軍博物館と似てますが、
その基地の規模、博物館自体の規模もケタが一つ違います。
残念ながら、今回のコスフォードの方が下。
ちなみに現在は、コスフォード空軍基地ではなく、
Defence
College of Aeronautical Engineering
Cosford、
コスフォード航空技術防衛学校(イギリスだからCollegeは大学に限らない)
というえらく長い名前の施設となっており、
通常は略称のDCAE
Cosfordで呼ばれてるようです。
今後は補給部隊の展開も予定されてたりするそうですが、
基本的には基地というより、軍の教育施設、と考えていいと思います。
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