■おフランスのジェット機はガンダム塗装ザンス
SNCASE SE535
ミストラル(MISTRAL)。
いや、これどう見てもイギリスのジェット戦闘機、デ・ハビラントのヴァンパイアでしょう、
と思ったら、やはりフランスで250機ほどライセンス生産したヴァンパイアだそうな。
戦後、まだ自国でのジェット戦闘機開発は無理、って事で導入したんでしょうか。
ちなみにエンジンはヒスパノスイザでライセンス生産してたロールス・ロイスのニーン、
例のフランス最初のジェット機からMig15まで使われていたエンジンを採用してます。
が、この機体、本来はデ・ハビラントが自社開発したゴブリンエンジンを積んでおり、
ニーン搭載のはオーストラリア輸出用の特殊例だったはず。
なんで、わざわざそんな珍しいタイプのをライセンス生産したんでしょ。
聞きなれないSNCASEというメーカー名は6つあった国営航空機会社の一つで
Société
nationale des constructions aéronautiques du
Sud-Estという、
気が遠くなるような名前の略称です。
この手の略称は、SPADはスパ(ッド)と読んでましたが、
果たしてこのSNCASEも何か読み方があったのか、
それともアルファベットを一つ一つ読んでエス エヌ…と読むのかよく判らず。
ちなみに、本来の名称の最後を取って、
シュデスト(Sud-Est)という呼び方もされてたようですが
これも本当はどう読んでたのか、よくわかりません。
ついでに、フランスの航空機メーカーは1937年ごろ、
あまりにストライキばかり起きて戦争の準備が進まず、
アッタマに来た政府によって全てが国営の企業として統合されてます。
これが6つの飛行機メーカーと、一つのエンジンメーカーとなるのですが、
統合後もドボワチン(Dewoitine)のように昔の名前で戦闘機を作ってたりするので、
ここら辺は、全く持ってよくわからんのです。
ダッソー MD450 ウラゴン(OURAGAN)。
フランス最初の国産ジェット戦闘機だそうな。
ちなみにウラゴンはフランス語でハリケーンのこと。
1949年に初飛行らしいので、F-86より新しい機体。
終戦から4年、ゼロから作ったと考えると大したものだなあ、という気もします。
当時の戦闘機らしいデザインと言えばデザインで、まあ、要するによく知りません(笑)。
で、この機体もニーンエンジンを搭載してたので、
もしかしたら上のミストラルのエンジンはそれと共通化を図ったのかも。
その横にあったダッソー ミステールIV(4)
A。
例の実験機のとこにあったのと同じ戦闘機で、何か違うのか、と思ったんですが、
別にそういう事でもなく、あれは量産一号機、こっちは普通の量産機という事らしいです。
この他にもミステールIVのコクピット部だけの展示とかもあったので、
要するにたくさんあったから、たくさん展示してる、という事でしょうか。
こうして見ると上のウラゴンにそっくりだな、と思ったら、
ウラゴンをベースに開発されてるみたいです。
ミラージュIII、ミラージュF-1に継ぐミラージュ戦闘機の三男、ミラージュ 2000。
この次はラファールですから、量産された最後のミラージュって事になるんでしょうか。
しかし、ホントにどういうネーミングの基準でこうなったんでしょうね…。
この機体で、ミラージュは再びデルタ翼、水平尾翼なしに戻ります。
これは1978年3月に初飛行した試作1号機だとか。
そういや機首に2000-01の文字が見えてます。
1978年というと、F-16より後、YF-17から改良されたF-18と同世代。
うーん、あそこら辺りの機体と比べると、
空力的なセンスが完全に一世代古いデザイン、という気も…。
とくにF-16に対して、後出しでこれか、というのがなあ。
まあ使い方次第なんでしょうが、あれほどアメリカの流行をおっかけてたのに、
完全に出遅れた、という感じがします。
ごく普通にデルタ翼だものなあ。
ついでに屋外のミラージュ4000、ラファールもそうなんですが、
この手のトリコロール塗装を見ると
ついガンダムを連想しちゃうのは日本人の性ですかね…。
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