■いろんな飛行機が飛んでたの



ソッピースの1A2 ストラター(Strutter)。

これもRAF博物館にありましたね。
例の1 1/2というわけのわからん番号がつけられていた機体です。
この名前、さすがにフランス人もわけがわからん、と思ったらしく(笑)、
こちらでの名前は上記のように1A2 とされたようです。

先にも書いたように、開発したイギリスよりも、フランスで主に使われた機体なので、
これはフランス軍仕様のもの。



ヴォイザン(VOISIN) LAS。
1914年に配備された、胴体後部にエンジンを積んだプッシャー式の機体で、
そのため、これも胴体が途中で切られ、尾翼は支柱で支えられてます。

偵察と夜間爆撃に使われた、との事ですが、
この機体の前のヴァージョン、ヴォイザン III(LA)は
どうもフランス機として最初に航空戦による撃墜を記録した機体らしいです。



ファルツ(PFALZ) D XII(12)。
戦争終盤、1918年から配備が始まったドイツ機らしいんですが、全然知らない(笑)。
プロペラに描きこまれたドイツの十字マークがオシャレ。

後のMe109を連想させるような、高速一撃離脱タイプの機体だったようで、
“速いし、ダイヴにも強いけど、空中戦には向かない。
これに乗せられたパイロットは皆、フォッカーD VII(7) に乗りたいと思ってるだろう”
といった当時のパイロットのコメントが残ってます。

登場する時代がちょっと早かったのか、ただの駄作なのか、微妙な機体な気もします。



デ・ハビラントのD.H.9。
デビュー時したのはエアコ(Airco)社からだったので、
1920年以前の呼称はエアコD.H.9だったみたいです。

爆撃機として開発されたものの、搭載した水冷エンジンが全く信頼性に欠けたため、
すぐに空冷エンジン搭載のA型(D.H.9A)が造られることになりました。
それがRAF博物館で、主翼の下に爆弾搭載して展示されてた機体ですね。



ユンカースのJ.9(DI)。
ユンカースお得意の波板(ただの平たい板より強度が高い)を使った、
ジュラルミンによる全金属製の戦闘機。
しかも単葉機なのだから、革新的な機体ともいえます。

もっとも、見た限りでは、あくまで機体表面を覆うのに
羽布を使わずに金属板を使っただけ、
という印象で、このジュラルミン製の外板は、機体強度の向上などには
貢献してない感じがしますね。
こうなると、単に重量が増加するだけで、特にメリットが無い、という事に。
当然、単葉で重量も重いとなると空中戦には全く向かず、
主に海軍と、そもそも航空機なんてほとんど飛んでない対ロシアの東部戦線で
使われた、という記録が残ってるようです。

1917年9月デビューとなると、おそらく世界初の実戦投入された全金属製戦闘機なんですが、
わずか41機しか生産されなかった、という辺りが全てを物語ってるような感じでしょうか。


NEXT