■いろいろあった場所なのだ
そのロンドン ローマ神殿の裏に回ってみると、小さな通りになってました。
イスに座ってるおじさま、確か何かやった人(そりゃそうだ)なんですが、
写真を撮り忘れて、今となっては誰やらさっぱり…。
その横にあった石碑。
さらし首みたいな碑だなあ、と思ったんですが、読んでみたらこれ、
ロイター通信の創設者、ポール・ジュリアス・ロイターの記念碑でした。
判りににくい文章ですが、この証券取引所の中に最初は会社があった、
という事でしょうか。
ちなみに途中で見えるNice
Franceというのはナイスなフランスではなく、
フランスのニースのこと。
普通、石碑は文字を削って彫りこむんですが、
これは逆に文字の周りの石を削って浮き上がるようにしてますから、
えらい労力かかってそうですね。
(誤字脱字が見つかった日には死にたくなるだろうなあ)
ここから交差点を挟んで反対側にはこれまた“玄関だけローマ神殿”な建物が。
これがマンション ハウス(The
Mansion
House)で、このシティの象徴となってる建物です。
1740年前後の建築とされますから、実に250年以上、現役でがんばってる施設で、
日本で言ったら東大寺の大仏殿とほぼ同じ時期の建築となります。
ロンドン市街区(シティ)は前に説明したように、長い間自治を行っていた地区で、
その行政組織は現代でもちょっと特殊な部分があり、
ロンドンの市長とは別に、この市街区だけの行政上の首長を持ちます。
それがロンドン名誉市長(Lord
Mayor of London
)で、
その官邸となっているのがこのマンション ハウスなのです。
ロンドン市街区(シティ)のホワイトハウス、というとこでしょうか。
このロンドン名誉市長は1年任期の公式な役職なのですが、
(ロンドン市長との混同を避けるためLord
Mayor of the City of
Londonとも呼ぶ)
あくまでその権限が及ぶのは、この狭いロンドン市街区のみ、
さらに言うと、主な仕事はこのビジネスエリアの広報、宣伝、
あるいは歓迎レセプションの開催、といったもののようです。
ただし、名誉市長といっても、正式な権限を持つホントの首長なので、その点は誤解なきよう。
ロンドンには普通の市長(Mayor)と、この市街区の市長の二人の市長がいるのです。
ちなみにマンション ハウスは直訳するとお屋敷ですが、
本来は館(やかた)、それなりの身分の人間が居る建物という意味があり、
そちらの意味で使われてます。
(アメリカのホワイトハウスも一時Presidential
Mansion
と呼ばれていた)
当然、アタマにTheがついてますから、日本語だと本家とか元祖とか真だとかが
名前の上についてる、と思ってください(笑)。
まあそうかと思うと、例によって逆方向に突っ走ってしまった建築とかもあるんですが。
さて、ロンドン市街区(The
city of
london)の見学は
ここら辺までにして、次の目的地に向かいますか。
このエリアの西側に位置するセントポール大聖堂です。
こっからは西に移動すればいいだけなので問題なし。
で、ロンドン市内ではこんな感じのよく建てたなあ、という
薄っぺらい建物をよく見ました。
東京にもありますが、あれらは鉄筋コンクリート時代以降のものですから、
よくまあ、こんな建物建てたなあ、と。
…これ、3階建てだから、ひょっとして、中は木造組か?
ロンドン辺りの建物は外観だけ見ると石造り、レンガつくりに見えますが、
中は木造で骨組み組んでる、半木造なのが結構あります。
西洋は石の文化だと言ってた人がいましたが、
そうでもないんじゃないかな、と。
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