■ハラルな彼らはフレンドリー



で受付のお姉さんが、バリバリのドイツ系で、これまた私の苦手な英語を話す。
今日は厄日か、と思うも、今回は向こうの英語力は十分で、キチンと会話が成り立つ。

で、ツインの部屋ですね、と言われる。
あれ、シングルでは?と聞くが、いえ、ツインですよ、どっちにしろ前払いですから、
料金は一緒です、と説明される。

ここで、一昨年の上海でも全く同じような経験をしたのを思い出す。
なるほどエクペディアのサイトでやってるバーゲン価格のネット宿泊予約って
現地に来てから空いてる部屋に回されるのか、と悟ることに。

まあ、料金が一緒ならいいや、インターネットは使える?と聞くと、
ワイアレスか?と言うので、そうだ、と答えると、なにやら紙を渡され、
そこに書いてあるパスワードとIDを使ってアクセスしてね、と言われる。
こういうシステムは初めてでしたが、問題なく使えました。



さて、ホテルに着いたのが7時近く。
実に3月2日の仏滅が31時間目に突入してるわけですが、腹は減ったので、
先ほどホテルに来る前に見かけたピザ&ハンバーガーの店へ行ってみる。

このお店です。で、右の飛び出した看板に注目。
ハラル ピザ、ですよ、ダンナ。
ハラルフードというのは、イスラム系の皆さんが食べれるように
特殊なお祈りを済ました食材の事ですが、ピザってのは初めて見た。

つーか、良く見ると手前の看板もカレー、ピザ、ドネル(ケバブ)、バーガーと、
一体どんな店なんだと、ステキな希望に胸が膨らむラインナップになってます。
これは入らねばならんでしょう。ムフー。



期待通り、パキスタン系の働き者の人たちがやってる店でした。
ホントに最近のパキスタン系の人たちのインターナショナルぶりは
中国人を超えてる気がするなあ。
まあ、イギリスの場合、歴史的な経緯からして居て当然、という部分もあるんですが。

で、ここ、市内のハンバーガー屋さんより、全体的に1割以上は安い。
へー、と思ってとりあえず5ポンド(約650円)のピザを頼んでみる。
前回の旅行で、バーガーキングで1000円近い金を払った事を見れば夢のような価格だ。
が、これがえらく時間がかかる(笑)。
そういや、表の看板には一言も“ファーストフード”とはしてなかったなあ…。

で、10分以上待ってようやくできたのだが、やはり彼らの感覚からしても
遅かったようで、ゴメンね、オマケ入れといたから、といわれる。
ああ、ここから辺りの感覚はイギリスらしからぬ、パキスタン系の人たちだなあ、と思う。

この時、あなた、どこから来たの?と聞かれた。
だいたいどこでも怪しい東洋人で通しており、常にお前チャイニーズだよな
と聞かれる私としてはこの質問は珍しく、ちょっと驚く。
で、日本からだ、とこの時答えると、
オー、日本か、ヒロシマか?ナガサキか?との返事。
…なぜ、その二択?

とりあえず、東京だよ、と言うと、
ああ、東京か、ともちろん知ってたさ、という顔で答えられる。



でもって、これがそのハラルピザ。
お味は、まあ普通。値段相応、ってとこでしょうか(笑)。

ちなみに左が、店員さんの言ってた“オマケ”で、フライドチキンでした。
が、実はわたし、ハラルされていようがいまいが、鶏肉はダメな人なので、
すみません、と涙とともに捨てる事に。



ドリンクは当然、ドクターペッパー。
が、これ、どうも全体的に味が変。
アメリカのドクターペッパーも実は日本とはちょっと違うのですが、
それともまた違う。
全体的に、なんか腰が抜けたような、これはちょっと違うのでは?という味。
カンの上の方に砂糖を減らしてます!とあるので、
てっきりダイエット ドクターペッパーか?と思うも、そうでもないみたい。

あるいは、これはハラル ドクターペッパーで、
イスラム系の皆さんが飲めない香辛料とかを抜いてしまってるのかも!
と思い、翌日、別の店で買ってみるも、同じ味。

うーん、ドクターペッパーに関してはだいぶ残念でした、イギリス…。

この段階で、すでに仏滅32時間オーバーだったので、
少しだけテレビを見て、寝ることに。


こうして、なんと無事、初日の目的であるイギリス侵入を果たしたのでした。


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