■イギリスの国鉄について



というわけで、ようやく地下鉄のホームに。
この段階で4時半過ぎてますので、結局、着陸後、1時間近く経ってしまってます。
まあ、仕方のないところでしょう。



車内は相変わらず狭い。
でもって、こうして見るとイギリスって他民族国家なんだなあ、と思っていしまいますが、
これはロンドンが特殊でして、それ以外のエリアで黒人やアラブ系の人を見るのはまれでした。

さらに余談。
イギリス人というとキレイな英語、空港の案内で流れてるような英語をしゃべる、
という印象がありました(私だけ?)。
で、前回は全く気が付かなかったんですが、今回はイロイロ話したり、
私自身の聞き取り能力が多少上がっていたようで、そうでもない、と気が付きました。

インド系、アラブ系、といった人たちを別にして、あんたどっから見てもアングロサクソンだよな、
という人でも、強烈な英語をしゃべります。
今回、列車移動が多くてそのアナウンスを聞き取る必要があったんですが、
かなり聞き取りにくい人が多くて困りました。

どうも、我々(私だけ?)が考える流暢なイギリス英語、ってのは
それこそ王族、貴族階級、さらに19世紀から出てきた資産家、つまりジェントルな皆さん、
少なくともこの間の社交パーティーでお会いしましたね、ミスター、
みたいな連中が話すもんじゃないか、という気がしています。

街中の連中は、平気でアメリカ人より聞き取り難い英語を話しますよ、ホンマに。



この地下鉄は途中から一部地上を走ります。
夕暮れ時の住宅街。
どこの街角を切り取っても絵になるなあ、という点では、
ロンドン、スゴイ街ではあります。



でもって一回、乗り換えてから、例のロンドン市街区、シティの東の外れにある
リバプールストリート駅に。

ここはイギリス国鉄の駅です。
以前の旅行記で説明したように、ロンドン(というか東京以外の世界の大都市)では
国鉄のような長距離鉄道は基本的に市内中心の
入り口付近までしか来ておらず、市内の移動は地下鉄やバスで、となってます。
そして各路線ごとに、国鉄の駅はバラバラに市内各地に散在するので、
目的地ごとにそこまで出かけて行って、乗り換える必要があります。
国鉄路線同士のつながりはないのです。
日本だと私鉄駅を含めた大阪が、比較的これに近い都市構造ですが、
日本の東京圏から来た人間には、ややこしいところ。

今回のホテルから一番近い駅はどうも国鉄の駅、
ケンブリッジヒース駅らしいので、ここから乗る事にしたわけです。
今回のホテルは一応、ロンドン市内、東京で言えば23区内、大阪なら大阪市内、
といったエリアではあるんですが、中心部とは言いがたい場所。
このため、地下鉄ではどうもかなり歩くことになりそうなので、
道もわからん、日も暮れつつある、という状況で安全策を取ってここから向かう事に。

ロンドン都市部の外を走るイギリスの国内鉄道はNational Rail という名称なので、
国鉄、としか訳しようがないのですが、日本の旧国鉄とは違い、民営鉄道になってます。
まあ、元々は国営鉄道だったのを民営化してるんですが、名称変更をしてないらしいです。

なので、行き先によって運営会社が異なるのですがキップは全てのNational Railが共通で購入でき、
路線ごとに買いなおす必要はないようでした。
(ただしロンドン周辺しか移動してないので、それ以外のエリアはわからない)

でもって、今回の移動先はロンドン市内ですから、ここでもオイスターカードは使えます。



が、どうもこの駅、どのホームにどこ行きの電車が来るのかさっぱりわからん。
画面やや右手に見えてる数字が各ホームのナンバーで、実に12番近くまであったんですが、
それぞれがどこ行きなのか、全く書いてない。
そもそもケンブリッジヒースって、どこ行きの電車に乗ればいいんだ?
弱ったなあ、と思って、近くにあった案内カウンターで聞いてみる。

すると、ああ、それはチャスナット行きの電車ですよ、と教えてくれた。
で、それは何番のプラットホームから出るんアルカ?と聞くと、
しばらくの沈黙があって、何番のプラットホーム?と聞き返される。
あれ?何か変な事聞いたか?と思って、ええ、プラットホームと、聞き返すと、
しばらく沈黙の後、突然、ぐるっと振り返って、何か上の方を見ている。
え?何?時刻表は手元にあるじゃん、と思ってみてると、
またもクルっと振り返り、まだわからない、ボードで確認してと言われる。

え?まだわからないってのは?そしてボード?
何がなんだかよくわからんが、私の英語力で、これ以上は無理な気がしたので、
とりあえず、彼が指差した方に行ってみることに。


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