■イギリスのその手の文化ファイナル
さあ、一体全体、いつになったら終わるんだと、本人すら思ってた
この旅行記も、今回でいよいよ最終回だ。
「さいですか」
で、最後を飾るオマケコーナーのネタがこれだ。
「またこの手の本?」
まあね。
ただし既に紹介した雑誌、ネオとは違って、これはマンガの描き方の入門書だ。
ハウツー本だね。
「ああ、上海旅行記で見たような?」
それだ。
あれは中国語文化圏での内容だったが、さて、英国ではどんな感じなのか。
さっそく見てみよう。
ちなみにネオと同じ“禁断の惑星”の店で購入したものだ。
「なんかオシャレだね」
まあね。
で、実はこの本をネタにツッコミ入れまくろう、と思って買ってきたのだが、
読んでみたら実によく書かれてる本でちょっと驚いた。
12.99ポンド、約1800円といい値段だったが、その価値はあるだろう。
「で、左側にはなんて書いてあるの?」
マンガって何?というタイトルの下に、
ただ目が大きくてカワイイ女の子がたくさん登場するのが
マンガだと思ったら大間違いだぜ、
ホントのマンガを理解して、君のマンガの描き方に
必要なものを探すんだ、としてある。
「やっぱり目の描き方がポイントなのか」
ポイントらしいねえ。
日本人は見慣れてしまったからそれほど違和感はないが、
海外の連中から見たら、これだけデカイと目薬とかは効くのだろうか、
と心配になってしまうレベルなのだろう。
で、そこからマンガとは何か、という話が始まるのさ。
「右側の人、日本人ぽいけど?」
これは手塚治虫さんだよ。1962年の撮影となっていた。
ここでは鳥獣戯画の事だと思われる平安期の絵巻物から始まって、
第二次大戦後の占領軍が大量にアメコミを持ち込んだこと、
それらの影響を元に、手塚治虫さんが現代的なマンガのスタイルを確立した事まで、
キチンと説明されているのさ。
「そりゃたいしたものだね」
たいしたものだよ。
どっかで聞いたような説明ではあるが、
これをイギリスで出版された本で読む日が来るとは正直思わなかった。
素直に驚いたね、ホント。
「で、具体的な内容はどんなものなの?」
それは次のページから見てゆこう。
MEXT