■いろんなもので戦って
1939年9月のドイツのポーランド侵攻で、
イギリス&フランスからドイツに宣戦布告がなされて第二次大戦が始まったわけです。
が、本格的な英独戦は翌1940年5月、ドイツが
オランダ、ベルギーといった低地諸国からフランスに向け
進撃を開始してからとなります。
ついでながら、この間、ドイツの領土拡張に目が行きがちですが、
実は独ソ不可侵条約を結んでいた、ソ連もやりたい放題状態でした。
1939年9月の段階で、頭痛のタネだった日本軍とのノモハンの戦いはケリがつき、
さらにドイツとも不可侵条約を結んだのだから、もう心配なナッシングなわけで。
フィンランドに領土の割譲を迫って戦争をはじめ、さらにバルト3国の占領、
ポーランドの残り半分の占領と下手をするとドイツ以上にヒドイ事をやってます。
ちなみに当時の日本政府は人類60万年で最強の無能、と言ってよい
平沼首相率いる平沼内閣で、これが責任放棄のごとく8月に総辞職、
日本は政治的な空白状態で、9月にソ連との停戦に辿り着きます。
あと半年ノモハンでがんばってたら、世界の歴史は変わってたでしょうに(笑)。
そうなったら、フィンランドの空を守ったのは
日本の戦闘機になっていたかもしれません。
さらに、この時代のイギリスの外交は素人の趣味、というレベルですから、
ここら辺への対応の誤りが戦争の長期化、さらに戦後のソ連との
対立の原因となってゆきます。
で、この展示は当時のドイツ陸軍(左)とイギリス陸軍(右)の制服。
やっぱりドイツの方が圧倒的にカッコよくて、
こんな連中がワーッと攻めてきたら、あ、服装の段階で負けだ、
と戦わずして逃げ出したくなります(笑)。
ドイツ陸軍が使っていた磁気コンパスと、地図。
さすがに軍用、えらく目盛りが細かいコンパスです。
フタの裏についてる鏡はオシャレ用ですかね。
こちらは当時のドイツ軍のヘルメットと拳銃。
ヘルメットは落下傘降下兵のものらしいです。
その下のナイフも降下兵用だとか。
拳銃は、上がワルサーP38 9mmオートマチック拳銃、下がルガーP08
S.42。
ただ、ワルサーP38はグリップ部の左下に紛失防止のヒモを結びつけるための
ワッカの金具があるのですが、この写真で見る限り、
この金具の取り付け部が、通常のワルサーP38と異なります。
ここら辺は何かのバリエーションだと思いますが、詳細は不明。
ドイツの航空機関連の展示。
微妙に寂しいものがありますが、中央にデーンと置いてあるのは、
1940年8月、バトル オブ ブリテン中に撃墜されたMe109から回収された20mm機関砲。
解説だと、エリコン社の20mm機関砲とされてましたが、
正確には、それをドイツでライセンス生産したマウザーのMG
FF
20mmでしょう。
こうして見ると、コスフォードなどで見た30mmのMk.108が
いかにコンパクトなのか、というのがわかります。
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