■あれも戦争、これも戦争



ここの展示の最大の売りは、これでもか、ってな位に展示されてる銃器類、
それと各国、各時代の軍装類なんですが、私はそっちはさっぱりなので、
かなり適当な紹介が続きます(笑)。
ただ、わかる人が見たらスゴイのであろうな、
とういうコレクションをここが持ってるのは確かです。

とりあえず、第一次大戦時の各国における拳銃を紹介しておきましょう。

左から見て行くと、まずはイギリスの0.455インチ Mark V(5)リボルバー。
妙なサイズの口径ですね。
イギリスの拳銃だな、という感じで、中折れ式にトリガーの先からパカっと開いて、
シリンダー(弾倉)部に弾を入れる、という構造になってます。
そういや、イギリスは第二次大戦でもリボルバーがメインでしたね。
なんでかは知りませんが…。

さらに余談ですが、宮崎駿監督のアニメによく登場する中折れ式のリボルバー、
第二次大戦時のエンフィールドである、とされる事が多いですが、
こっちのMark V じゃないか、というのも結構あるのでご注意アレ。

その右下、もう一つのリボルバーはフランスの1892年型8mm拳銃。
ちょっと古いですが、第一次大戦時にはこの拳銃がフランス陸軍の標準装備だったそうな。

その上、小型なオートマチックはベルギー製の7.65mmFN. ブローニング M1900(1900年型)。
これは一般に市販もされてたそうで、イギリスの士官が持っていることもあったとか。
ちなみにFN(Fabrique Nationale de Herstal)がメーカー名で、ブローニングは設計者の名前。
アメリカのブローニングが開発した自動拳銃をFN社でライセンス生産したものです。

その右下はあまりに有名な0.45インチ コルト M1911(1911年型)。
いわゆるコルト ガバメントですが、今見ても全く古さを感じさせません。
100年前のデザインが、ほぼそのまま現代でも通用するんだから、すごいですね。
第一次大戦時のアメリカ陸軍の標準装備がこれでした。

 で、一番右端、これも有名どころ、ドイツの 9mm P.08 自動拳銃。
いわゆるルガーで、これも古さを感じさせないデザインですね。
この時代にほぼ形が固まっていた拳銃ってのは、
ある意味、珍しい工業製品のような気がしてきます。



こちらは各国の小銃類。
全てに銃剣が装着されてますが、それを外しても、意外に銃身の長さが違うんですね。

で、こっちは解説の撮影を忘れたので、どれがどれだかさっぱりわからん(恥)。



さて、その先には第一次大戦の象徴、塹壕の模型が。
まずは横からカットした状態。
ああいった穴を掘って、さらにそれを連結する溝を掘り
お互いにそこに立て篭もってしまったのが、第一次世界大戦の西部戦線でした。
あそこに入ってしまえばどんなに銃撃しても意味が無いですし、
榴弾でもほぼ真上で炸裂させないとなかなか損害を与えられないのです。



上から見るとこんな感じ。
画面中央辺りのジグザグのラインが、上のような塹壕がある部分で、
そこに行く連絡用の通路が右手に延びてる溝。
良く見ると、アチコチに水溜りがありますが、
これは砲弾で開いた穴に水が溜まってしまったもの。

所々置いてある綿のカタマリは、砲撃による煙を表現してるもの。



水平方向に展開するアリの巣のごとく縦横無尽に塹壕が掘られため、
道に迷う恐れが出てきてしまい(笑)、
こういった行き先表示板があちこちに置かれてたようです。


良く見ると自殺コーナー(Suicide corner)とか死の谷(Death Valley)といった
行きたくないなあ、という名前が並ぶほか、
ペチコート線とか、よくわからん名前もあります。

死ととなりあわせのユーモアなのでしょうか…


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