■君が欲しいのじゃ
第一大戦時の各軍の銃器類とか。
あまりに多すぎて解説不能につき、軽く流します(笑)。
ちなみに左側に榴弾のカットモデルがあって、
意外に外殻が分厚いのが判るかと。
さて、ここからは第一次大戦名物、“お前が欲しい”ポスターコレクション。
いわゆる I wnat
you、お前が欲しい、とエラそうなオッサンが
こっちを指差してる一連のポスターなんですが、
これが結構、いろんなパターンがあるのです。
まずはこれ。
左側のいい歳して、真っ赤な服を着たイギリス人のオッサンが、
こっちを指差して、君こそが私が欲しかった男だ、と言ってます。
ちなみにイギリス陸軍の志願兵募集ポスターです。
おそらくこれがいわゆる“I
want you”シリーズの最初のものだと思うんですが、
残念ながら、発行年月日を確認できず。
こちらは海軍版。これは1914年発行。
国家が君を必要としてるのだ、というもので、
WANTではなくてNEEDですが、まあ一連のシリーズに入れて問題はないでしょう。
で、これが一番有名な、例のアメリカを擬人化したオッサン、
アンクル サム(サムおじさん)がこっちを指差して、
I
want you と言ってるポスターです。
まあすぐ下にFor the u.s. army
(アメリカ陸軍に)とあるので、
いいいいや、わわわ私はそういった趣味は無いので…
といった要らん誤解は生じないでしょうが、そのあまりのインパクトで、
20世紀を代表するポスターの一つとなってしまいました。
ちなみに、これは1917年発行なので、上で紹介した
一連のイギリスのポスターの影響下にあるというか、リスペクトというか、
まあ要するにパクリだったりするんですな。
もっとも、ただのパクリではなく、オリジナルの上を行ってるとは思いますが。
ロンドン科学博物館の航空機コーナーのとこで少し触れましたが、
近代機関銃を生み出したマキシムさんはアメリカで芽が出ず、
イギリスに渡ってその事業がようやく成功します。
その機関銃が第一次大戦で戦争の形を根底から変えてしまうわけです。
ちなみにマキシムの会社に出資したのはイギリスの兵器会社、
ヴィッカースで、後に機関銃のブランド名もヴィッカースに変更されます。
弾丸を発射する際の反動を利用して次の弾を装填する、というのが基本的な構造で、
これによって当時の小銃の30倍の速度で射撃できたんだそうな。
で、この展示はその初期のタイプ、1902年に完成した7.7mm(0.303インチ)機関銃Mk.III。
ちなみに日露戦争にロシアが持ち込んだ機関銃は
マキシムの初期の機関銃をライセンス生産したものですから、
こんな感じのタイプだったんですかね。
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