■終わる花園



これも説明不要な気がする誘導爆弾SD1400XことフリッツX。
投下後、無線誘導で目標に突っ込んでゆく爆弾で、これは実戦に投入されてます。

ただし、最大の戦果が元友軍で、降伏後、連合軍に回ろうとしていた
イタリアの戦艦ローマ撃沈だったりするのが、ちょっと微妙ですが…。

ただし、それ以外にも戦果は上げてるので(撃沈はローマだけだが)
それなりに活躍した、と言っていい兵器でしょう。



ドイツの秘密兵器の花園、最後はなぜか
イギリス機の中に展示されてたHs293空対艦 誘導ミサイル。

ヘンシェル社製の誘導ミサイルで、これも目視で母機から誘導となるタイプ。
1943年とかなり速い時期から実戦投入され、後には橋などを狙い撃ちにする
対地攻撃型も開発されました。

上の爆弾が本体で、その下に付けられたロケットモーターを動力とします。
横からだとわかりにくいですが、この爆弾も主翼がついてる滑空爆弾で、
それにロケットを付けちゃった、というのがこのミサイルです。

ミサイルですから、横方向から船体の海面上構造物に突っ込む形になるので、
装甲のある大型艦などだと、被害を与えても撃沈は期待できず、
(水面下まで孔が開かないと浸水、沈没にならない)
そこら辺の目標選択に結構、難ありという兵器になってます。

もっとも、この誘導ミサイルによる撃沈とされる輸送艦や駆逐艦は
何隻かあるので、それなりに有効な兵器だった、という感じでしょうか。

ついでに、この存在を知ったアメリカ海軍は、早い段階から
電波妨害、ジャミングによる誘導阻止を試みていて、
ここら辺の電子戦争のハシリともなってます。



さて、ドイツの花園の見学も終了、いよいよラストスパートに入ります。
例のロケットモーターの部屋の向かい側にあるもう一つの隠し部屋、絵画展示室。

この博物館の入り口で、例のアレなゼロ戦の絵を見ていた後だけに、
あまり期待してなかったんですが、ここは素晴らしかった。



夕暮れの中を飛ぶスピットファイアの編隊。
美しいです。



編隊で飛び立ってゆくハリケーン。
ああ、あのハリケーンがこんなにカッコいいなんて(涙)。

…イギリス機ばかりカッコ良く描くのはちょっとズルイと思いました、はい。


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