■油断をしたら負けなのさ
さて、では早速館内へ。
入り口を入ると、奥にホールが見えるので、ついそっちに行ってしまいがちですが、
実は玄関の右側にも、隠し部屋のごとき展示室があります(笑)。
見忘れないよう、注意しましょう。
ちなみに左側に行くとミュージアムショップと食堂です。
これがその部屋。
でもって、かなり無造作に置かれてる左右の胸像もホンマものですぜ。
帝政ローマ時代の大理石像(西暦200年ごろ)です。
ちなみに左側はローマ皇帝のセプティミウスさん。
えらく安い扱いを受けてますね(涙)…。
末期のローマ帝国の中では、それなりの存在感がある人なんですが。
まあ、こんなんだったらいくらでもあるけんね、という感じなんでしょうか…。
ちなみにこの小さな展示室は
シーク教徒の歴史、というえらくニッチな需要を満たす展示でした(笑)。
インド周辺で、ターバン巻いてる、あの人たちですね。
ただし、写真とパネル展示ばかりで、あまり見るものはなし。
が、上の垂れ幕で、三日月もシーク教のシンボルであると初めて知る。
あれま、イスラム教と一緒じゃないですか。
(ただし正式なシンボルは3本の剣)
ちなみにこの部屋は入れ替え室(Changing
room)と呼ばれるもので、
常設展示ではなく、膨大な展示品の中から、交代でさまざまな展示を行うようです。
館内にはもう一つ、同じような展示室があります。
さあ、脱線だ(笑)。
ヤハウェ(仮)の名で知られる絶対神さんは、異なる預言者を媒介に、
何度もこの地上に現れてしまった結果、同じ神様なのに
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3つの宗教が出来てしまいました。
で、紀元前1000年くらいから500年くらいまでは、しょっちゅう出現してたのですが、
この間にユダヤ教が完成し、その後、数百年に渡り来なくなってしまいます。
で、久しぶりに現れたのがイエスさんで、この人がキリスト教を始めてしまうわけです。
で、ここで一段落、とばかりにまた600年ほど、来なくなります。
そんな感じで、みんなが忘れつつあった西暦600年ごろ、
いきなり部下の天使を使って、マホメットの胸倉つかんで脅迫する、
という衝撃的な形で(笑)またも地上に現れ、これでイスラム教が起こります。
(スゴイ人見知りなので、預言者と呼ばれるシャーマンに憑依する形でしかやって来ない。
ただしイエスは預言者でなく息子(兼本人)だったのに注意。彼はシャーマンではない)
そしてこれを最後に、この神さんはもう地上に出てこなくなってしまいました。
が、実はシーク教はヤハウェと名指ししてない(はず)ものの、
絶対神からの啓示で始められた宗教で、偶像崇拝も行いません。
この宗教は西暦1500年ごろ登場した新しい一派なのですが、
もしかたしたら、現在まででは、最後にヤハウェさんの造った宗教かもしれません。
さらに脱線すると、あの神さんの出現周期からすると、
ここ100年くらいで、また来るんじゃないかなあ(笑)。
基本的にシナイ半島から東に向かって移動してるので、
次に出現するとなるとインドネシアあたりか…。
そういや、イスラム国家のほとんどの国旗には三日月がありますから、
シーク教徒が独立国家作ったら、その国旗にも三日月が入るんでしょうか。
で、この部屋の目玉展示。
その名も要塞ターバン(fortress
tuban)。
あ、これも三日月だ。
全長60cm近くあると思われるこのターバンはAkali
Nihangsと呼ばれる
シーク教徒の中でも戦闘技術に長けた部族が使用するものなのだとか。
これに各種武器を差し込んでおいて、現場で抜いては戦い、
抜いては戦う、というカンザシで戦う花魁みたいな使い方をするんだそうな。
タガーや手裏剣、果ては刀まで刺してたそうで、頭、重くないですか、それ…。
余談ですが、このシーク教徒のみなさんはイギリスでも当然と言う感じで
ターバンを巻いて、暮らしております。
今回、ヒースロー空港で、4人くらいのシーク教徒の皆さんが、
整備用の車に乗って走り回ってるのを見て、結構ビックリしました。
ついでながら、シーク教徒の衣装と言うと、ターバンが真っ先に思いつきますが、
実はパンツ(下着)もシマシマ以外不可、という変な教義があります…。
いや、もちろん、確認したことないですから(笑)、ウソかホントかわかりませんが。
さて、では中央ホールに入りましょう。
中央にあるのが読書室で、図書館みたいなものですが、
企画展の会場にもなってます。
今回はアフガニスタンに関する展示で、興味はあったんですが、時間がなく見てません。
ちなみに、企画展は有料になります。
ホールをざっと眺めて見る。
右手に見えてるのは、企画展のチケット売り場です。
おそらく近年になって造られたと思われる幾何学的な天井が印象的。
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