■これも戦車
イギリスの歩兵戦車、マチルダII。
これも歩兵の援護を主な目的とした戦車です。
主砲は2ポンド砲ですから、40mmということですかね。
第二次大戦が勃発した時期に配備が開始され、
初期のイギリス軍の主力戦車となり、北アフリカでの活躍で知られています。
一見すると小型で軽量、という感じですが、当時では重装甲だったらしく、
ドイツからは撃破しにくい戦車として警戒されてました。
で、ロンメルが88mm対空砲まで持ち出して撃破したのがこの戦車なわけです。
この戦車、後ろ側のエンジンハッチかなり変わった構造で、
なぜかご覧のようなカマボコ状態の構造が連続する、という形になってます。
理由はしりません(笑)。
ついでに、この目にもまぶしい青やらオレンジやらの塗装は、アフリカ戦線のもの。
一見すると、どこかの遊園地の遊具にしか見えない、冗談みたいなこれが、
M4シャーマンが登場するまでアメリカの主力戦車だったM3戦車のA3型。
アメリカ参戦前の1941年8月から1942年の12月まで生産が続いてます。
つまり、ドイツでは既に4号戦車どころかティーガーが生産開始、
ソ連でもとっくにT34が生産に入ってた段階で、
まだこれを造ってたわけです…。
ちなみに主砲は上の砲塔についてるのではなく、
車体横から飛び出してる75mm砲となります(笑)。
で、砲塔の方には37mm砲が入ってたのですが、この展示されてる車両では、
じつはただの木の棒がダミーとして差し込まれてるだけです。
理由は後ほど。
まあ、こうして見ると、逆にドイツとソ連の戦車開発国としての先進性が、
痛いほどよくわかるかと…。
後ろから。
T-34やら4号戦車を見てから、さあ、君ののる戦車はこれだ!
と言われたに日には泣きたくなるような戦車ですね…。
それでも、イギリスに供与された後は、アフリカ戦線でドイツ相手に
それなりの活躍はしてますので、要は使い方なのか。
この転輪の予備を、予備タイヤのごとく後ろに一つ持ってる、というのも、
あまり他に例を見ないスタイルです。
ちなみにM3はガソリンエンジン型とディーゼルエンジン型があるのですが、
このA3はディーゼルエンジン搭載のタイプとなってます。
反対側から。
いや、ホントに悪い冗談としか思えない戦車…。
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