■キャット ザ ハンター



これはかなり有名な絵、鳥を狩るネブアメン。

当時ナイル川周辺に居たと思われる、鳥を中心とする多くの生物が描き込まれており、
その正確な描写も含めて、見とれてしまう絵でした。

ついでに、3500年経っても、これだけ鮮やかに色を保持してる顔料ってのもスゴイですね。
日本あたりの壁画なんてぜいぜい1500年で、保存の危機に瀕してるわけで。
まあ、乾燥した地域だ、ってのもあるんでしょうが。



この絵、かなりの情報密度でして、良く見ると彼の足元には蝶、下の水面下にはフナらしい魚が。
その王の前では、トラネコが口と両手両足まで使って、ハンティングに協力中。

…まさか、エジプト人、ネコを狩猟に使ってたんでしょうかね?

ついでに、中央に居る女性(奴隷階級の人?)、普通のロン毛に見えますが、
良く見ると後頭部が見えてます。
つまり、髪の毛があるのは両脇だけのようです…。
こういうのが流行ってたんでしょうかねえ、当時…。



おそら複製品だと思うんですが、自由に触っていいよ、と置かれていた石板。
子供達に大人気で、おじさんは近づく事もできませんでした…。



年代がはっきりしないものの、
オモチャだったろう、と思われるライオン(左)とネズミの人形。

ライオンはアゴが動き、ネズミはアゴと尻尾が動きます。
ただし、ライオンの方には水晶の目玉が入ってたらしい跡があるそうなので、
それなりの身分の人しか持てなかった、というモノでしょう。

話が飛びますが、日本の考古学って、
遊びという視点が完全に抜けてるようにずっと思ってます。
わけのわからんものは何でも祭祀用としますが、
ただの遊びなんじゃないか、と思うものが結構あるんですよ、個人的には。



現在でも十分通用するデザインの工芸品とか。
ただし年代不明。
これもちょっと欲しいなあ…

軟膏薬のためのスプーン(Spoon)とのことですが、
このスプーンは薄い木の板の意味の方だと思います。
おそらく、あの板の部分で薬の調合をやったのではないかと。

ちなみに左はムキムキポーズをとるライオンですが
右はまたも宝石飾りだけを付けたスッポンポンのお姉さんです。

人類…。


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