■ニャンコの母国



ちなみにアップで見るとこんな感じ。

ちょっと怖いな…。



紀元前1000年ごろ、エジプトの凋落が始まり、以前のようなデラックスな墓が
造れなくなってしまった後の時代のミイラ入れのカンオケだとか。

この時代になるとピラミッドどころか、新たな横穴式の墓すら作れず、
一つのお墓に153体もの棺が収めてあったりしたんだそうな。
滅び行く国の悲劇ですが、それでもこの後400年近くは持ちこたえてしまうんだから、
ある意味、たいしたものなのか。



先に紹介した小さな人形、シャブティとは別に、
大型の人形も副葬品に使われたのじゃ、という事で展示してあったもの。
時代がわからないんですが、意外に写実的で、
エジプトにもこういうの、あったんですね。



エジプトのネコ。ネコといえばエジプト。
イエネコのルーツは中近東からアフリカあたりに居た山猫だとされ、
エジプト文明圏では、その家畜化がかなり早くから進んでいました。

文明の発展に農業はかかせず(それを簒奪する遊牧民も含めて)、
その収穫物を掠め取る、という点でネズミは人類の敵となります(笑)。

で、ネコにとってネズミは大変よろしい栄養源であり、
その栄養源が、人間の居る集落に行けば食べ放題と来たもんだ。

この結果、敵の敵は友達だよ理論に基づき紀元前3500年ごろ、
中近東から北アフリカ一帯で人類ニャンコ連合が結成されます。
以後、特に大きな戦争とかも無く、友好的な関係が21世紀まで続いてるわけで。

余談ながら、日本のネコは魚で育った、と思われがちですが、
基本的に誤解で、彼らはネズミやスズメ、トカゲやヘビを食って、
自力で生きていた、と考えるべきでしょう(笑)。

昭和の頃まで、日本ネコの定番の食事だった魚&ネコマンマでは
彼らにとって重要な栄養源ビタミンB1が十分に取れませんから、
ホントにそれしか食べてなかったら、速攻で死にます。
特に今日のご飯の残りに味噌汁とカツオ節をかけました、
みたいな食事では、肉食動物であるネコが死なない方が不思議です。

連中は人に世話になってるような顔をして、実際は
ネズミやスズメで食いつないでたはずで、
むしろ、人間のほうが飼われていたのかもしれません。
ネコにとって、人間の家はご馳走付きの寝床に過ぎず、
誰が住んでようが、かまわないわけです。

でもって、この展示物もお墓の副葬品なんですが、
置物ではなく、ネコのミイラケースです。

飼い主と一緒に埋葬するために殺されちゃったのか、
あるいは飼い主が死んだネコの復活を祈ってミイラにしたのかは判りませんが、
一番手前のにいたっては、銅製のネコのミイラマスク(笑)ですよ、あーた。
ツタンカーメンのミイラのように、これをネコのミイラがかぶってたわけです。
ここら辺り、詳しくは今回のオマケ編にて。



アップで。

子供の頃から、エジプト文明の発掘が夢で、
ついに発見した墳墓を発掘した結果、出てきたのこのマスクをかぶった
ネコのミイラだったりしたら、その人のその後の人生はどうなるんだろう、
とかいうのは余計なお世話でしょうか。



(前奏)
キャーット、キャーット、ニャンニャン ニャニャン
キャーット、キャーット、ニャンニャン ニャニャン
キャーット、キャーット、ニャンニャン ニャニャン
すぐトラブル キャット

オレはにゃみだを流さない ニャニャニャー
ニャンコだから、ミケネコだから ニャニャニャー
だけどわかるぜ、ネズミの居場所
君と一緒に ネズミ捕り

必殺ニャワー サンダーブレーク
悪いネズミを ぶちのめす
グレートタイフーン ゴキだって捕るぜ

オレはミケネコ 我が家のミケネコー



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