■アジアン トラップ




この別館の建物には、理由は知りませんが、下の階から一番上の階まで、
この丸い穴が開いて、下を覗けるようになってます。
あんまり見たこの無い構造ですが、なんでしょうね、これ。

ちなみに、よくみるとジョセフ(Joseph/ヨセフかも)さんという人の寄贈により、
1992年にこのアジア展示室は改修されたのよ、との文字がありますね。



ここら辺りはチベット密教だったはず。

チベットの密教と言うのは、日本の密教とは別物に近く、
誤解を恐れずに言ってしまえば、淫乱に堕した邪教です。
(ただし、戦国末期あたりから日本にもそれに近い密教が登場する)
そのトップにいらっしゃるのが、あのダライ・ラマさんですね。

で、このチベット密教のムチャクチャぶりが、なぜか大平原の
モンゴル人の皆さんに熱狂的に支持され、その保護下に入ります。
クビライからフビライにいたる大帝国の宗教はこれです。
(チンギスの段階ではまだそこまで普及しなかった)

ただし、モンゴル人は宗教には極めて寛容で、占領地域で、
自分達の宗教を強制したりはしてません。
その結果、人類にとっては幸運な事に(笑)、世界的な展開は起こりませんでした。

ちなみに、そんな宗教ですので、性病が原因で、
モンゴル民族は何度か人口の激減を体験したと言われ、
彼らの衰退の一因と見られることもありにけりかも。

ついでに、梅毒が世界に蔓延するのは、彼らの全盛期以降ですから、
この病気がもう少し早く新大陸からヨーロッパ、あるはアジアに伝わっていたら、
世界の歴史は変わっていたかもしれません(笑)。



その中にあったシェーのポーズのガイコツ。
死神だったと思うんですが、解説では墓場の精霊、となってますね。

チベットの伝統演劇に、世の中ナメテるようなガイコツの衣装を着けた
役者が登場するものがあるんですが、多分、それと同じ人。



ネパールの寺院にあった装飾壁だそうな。
金属板の上に、骨(何のかは不明)、宝石、貝殻などを使って造られたもので、
近くで見ると、これも凄まじい密度の工芸品となっております。

どうも、構図的に曼荼羅(マンダラ)に近いものを感じますが、
ネパールの曼荼羅の様式をよく知らないので、詳細は不明。


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