■いろんな文明があった大陸で
こっちらはメキシコ湾にある島、Isala de
sacrificios(サクリフィシャス)に住んでいた
住民の皆さんが使っていた品々。
ここも上のお面(?)がいい味出してます。右下のもね(笑)。
この島はサンゴ礁らしく、極めて平坦な中に、巨大な神殿があったそうで、
1518年の春、スペイン人が初めて上陸したその日に、5人の生贄が捧げられた、
という記録が残ってます。
ゆえにその名はSacrificios、スペイン語で犠牲者たちなのだとか。
この生贄の習慣ゆえ、南米の文明全般が独特の不気味さを持ちますね。
ちなみに、そのスペイン人が上陸したわずか3年後には、
この島の文明は突然滅んだとされるんですが、原因は不明。
ただし元々、本土からすぐの場所なので、祭司用の島であり、
住民が居たわけではない、という話もあり。
でもって、これは皆おなじみマヤ文明。
ようやく、私も良く知ってる文明の登場です(笑)。
マヤ文明といえばヒスイって感じですが、やはりそういった展示になってます。
…突然、このガラスをブチ破って、あの石の仮面をかっぱらい、
オレは観光客をやめるぞ、ジョジョ!
とかやったら怒られるかなあ、と思ったり。
こっちはメキシコ南部にあったサポテク(Zapotec)文明の遺物。
紀元前から西暦800年くらいまでがこのザポテック文明、
西暦1200年から1523年(終わりだけヤケに正確なのはなぜか考えて見ましょう(笑))まで
同じ地域にあったのがミシュテカ(Mixtec)文明と言うんだそうな。
ちょっと写真では判り難いですが、鼻輪というか、
馬のクツワのようなものをこの像はつけています。
これが、オシャレなんでしょうかねえ。
こちらはマヤ文明の近所にあったアステク(Aztec)文明の遺物たち。
いや、ホントに中南米の文明って、日本じゃほとんど知られてすらいない、
ってのがかなりあるんじゃないでしょうか。
真ん中のオッサンは体育座りをしてますが、
左の二体はどうも日本人の正座と同じ座り方のような…。
ちなみにこの文明は、1300年ごろから1521年まで存在したそうで。
この南米の文明の特徴である、正確な滅亡年月日を見るたびに、
16世紀にもなって、これだけ多くの社会を破壊したスペインってのはよほどの
アホの国なのかなあ、と思ったり。
結局、ここから辺りから巻き上げたお宝の多くは、
海賊さんを経由して、大英帝国の基礎を造るのに使われちゃうわけですし(笑)。
先ほどチラリと書いた、メキシコ南部にあったミシュテカ文明による
トルコ石を使ったモザイク彫像。
1400年〜1500年ごろのものらしいです。
右端のはマスクかとも思ったのですが、神様の像の頭部だとか。
首の辺りからモギリ取られたようなので、本来は全身があったんじゃないでしょうか。
4人居る創造神の一人らしいです。
真ん中、なんだかよくわからんカタマリはこれもトルコ石のモザイクで飾られたジャガー像。
この文明においても、ジャガーは神様だったんですかね。
で、最後、左端の世の中ナメた表情なのは、これはサルだそうな。
当然、同じようにトルコ石で飾られてます。
ただし、これだけは完全なオリジナルではなく、口の辺りに、
おそらくヨーロッパで加えられた加工のあとが見られる、とのこと。
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