■近代的な空港で
でもって定刻通りに着陸。
なんだか空の色が中国式に少し黄色いように感じましたが、気のせいか。
空港内の案内板の多くは英語、中国語、日本語の3ヶ国語表記なんですが、
この案内図、実は肝心の空港内マップにハングル表記しかありませんでした(笑)。
まあ、日本とかも同じようなレベルですからあまりとやかくは言えませんが…。
空港そのものは、よくある近代的な空港。
つーか、どうしてどこも空港ってこう似たような構造なんでしょうね。
成田はともかく、関西空港、香港、上海の新空港、ソウルの仁川と、
どれもこれも皆同じに見えて、正直退屈です。
柱が全部対空警戒中のミーアキャット像とか
もう少しステキな設計を検討してみてはいかがでしょうか。
仁川空港からはソウル市内の中心、ソウル駅まで空港専用線が通っており、
鉄道で移動が可能です。
日本の都市部の私鉄路線のような部分までカバーしてしまってる
ソウルの地下鉄とは別路線なのですが、キップの買い方とかは一緒でした。
ここで右側に見えてる青いシャツのおじさんが、案内係りの人で、
日本人と見ると、丁寧にキップの買い方を教えてくれました。
おかげで、以後、地下鉄などでも苦労せずに買えたわけです。
この方、50代前後の年齢に見えたので、
強烈な反日教育を受けた最後の世代あたりしょう。
よって最初、日本語で声を掛けられたとき、
ちょっと身構えたのですが、とても親切な人でした。
ちなみに、今回の旅行を通じて、韓国の皆さんは親切で、
中にはオツリを間違えちゃった、と50mくらい追っかけて来て渡してくれた
おばさんとかもいて、ちょっと感動しました。
余談ながら、韓国の皆さんの強い反日感情は歴史的な事実関係もさることながら、
1948年から60年まで、12年間大統領を務めた李承晩(リー・スンマン)が
貧困と彼の独裁に対する国民の不満をそらすため、強烈な反日教育をやった、
という部分が極めて大きいように思います。
この人は公式の場で日本を倭と呼んだ事がありました。
これはアメリカの大統領が記者会見で日本人をジャップと呼ぶようなものです。
まあ、どう考えても一国の責任者の発言ではなく、とにかくそういった人だったのでしょう。
(結局1960年に国内の反対派デモを鎮圧、180名以上を殺し、最後は失脚、亡命してる)
ただ、その反日教育のその影響は根強く、何でも不都合な事は日本のせいにしてしまえ、
という風潮は1970年代あたりまで色濃く残り、
特に不満のはけ口を必要としないほど、経済的に豊かになった今でもそれが少し残ってます。
とはいえ、十分、韓国は豊かになりましたし、ここ10年くらいはその世代の人たちも
ほとんど亡くなるか社会の一線から引退してしまったため、以前から見ると大分、
反日感情はゆるやかになっているように見えます。
が、完全にフラット、日本は特に好きでも嫌いでもない、という世代が育ってくるには
あと30年、もう一世代の時間がかかるような感じもしますね。
とりあえず、今回の旅行の印象からすると、現在の韓国では日本人である、
という理由で特に警戒する必要はないという感じで、
街中で日本語を使っても、それほど反応はありませんでした。
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