■その生態



とにかく高いところが好きで、カゴの中でも、室内でも、
休む場合は必ず周囲が見渡せる場所を選びます。
こんな感じで、気が付くと上から見下ろされております。
おそらく捕食される側、という生き物の本能で見晴らしが効いて、
不意打ちを受けない場所を好むのでしょう。

ただし、本来は低木林、あるいは半砂漠のような岩場に住む生き物ですから、
リスのような樹上生物のような器用さはありません。
なので高いところから降りれなくなったり、飛び移ろうとして体ごと激突、落下、というケースが多々あります。
なのでできればあまり高い場所に近付けないようにした方がいいでしょう。

これも世の中に出回ってる情報で、デグーを飼うカゴは背の高いもの、というのがありますが間違いです。
身長の倍、30〜40pもあれば十分で、その中に少し高い場所をつくってやればいいでしょう。
あまり高い場所を設置すると、おそらくケガする可能性が高くなります。



後、カゴの中でも室内でも、時々固まってじっと飼い主を凝視してる事があります。
理由はわかりませんが、振り返ると、こんな感じに見つめられてる事がままあります。



あなたがデグーを覗くとき、デグーもまた、あなたを覗いているのだ。



もう一つ、世の中に出回ってる情報で怪しいのがデグー飼育の適正温度です。
夏場は28度以下、できれば26度という数字をよく見ます。
どうもこれ、イギリスのデグー飼育サイトからの転載、そして孫引きだと思われますが、怪しいです。

デグーの生息地域にはチリの首都サンティアゴ周辺も含まれるため、詳細な気象データが参照できます。
それを見る限り、夏場はしばしば30度を超えて来てますし、
さらに南(より気温が低い)にあるランカグアなどでも同じく夏場は30度を超える日があり、
そしてどちらも年間の最高気温では35度を超えているのです。
もっとも、夜は一気に冷えるので、一日中30度を超えてる、という事はありませんが、
それでも室内気温を28度以下に常に維持しないとダメ、という話は変でしょう。

ウチでは30度を超えない限り、エアコンは付けませんでしたが、
特に問題なく、元気に遊びまわっておりました。
今年の首都圏の夏はやや涼しかった、とはいうものの、そこまで神経質になる必要は無さそうです。
もちろん、人間が熱射病になるような温度ではデグーも冷房が必要だと思われますし、
夏場に日の当たる場所で置きっぱなしにする、とか無茶な事をするのは論外ですが。

ちなみに繁殖力、適応力も高いらしく、アメリカの一部の州では侵略的外来種に指定され、
カリフォルニア、アラスカあたりではペットとしての取引、飼育が禁止されてるようです。
…温暖で、乾燥したカリフォルニアはともかく、
アラスカで生き抜く可能性があるほど、低温に強いとは思えないんですが、
この辺りはなんとも謎ですね。



回し車は死ぬほど好きで(笑)、カゴに入れられながら寝てない時、その7割前後の時間はこれを回してます。
とにかく常に回してる、という感じですね。
ジャンガリアンハムスターが人が見てると全く回さない個体だったので、これはちょっと驚いた点です。
ついでに回し車を使うにしては、かなり大きな体格なので直径28p前後は必要です。

ちなみにハムスターと違って夜行性ではないため、夜中にウルサイ、といのは無いです。
ほぼ飼い主の生活リズムに合わせて生きてます。
ただし、なぜか電気を消した直後、しばらく回し車を回してる、という変な癖がありますが。



砂浴びも好きです。
これもハムスターは全くやらないので、なるほどハムスターとは違うのだ、と思ったところ。

ただし盛大に砂を飛ばすので場所を選ばないとエライ事になるので要注意です。


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