次は主翼部下面とか。
翼端灯がぜんぜん翼端に無いんですけど、いいのか、これ(笑)。
例の謎のピトー管の手前に、翼端パーツを固定する二箇所のネジが見えてますから、
あれより手前が分離可能な翼端パーツという事になります。
Mk.VII(7)では翼が延長されて翼面積が増えてるんですが、実はそれは翼端部のみの変更で、
それ以外の部分は基本的に従来のC型翼の流用です。
ただし、後で見るようにエルロンが短くなったり、前縁部に燃料タンクが埋め込まれ、
さらにアチコチに補強材が入ったりもしてますが。
ちなみに拡大された翼端部を上から見るとこうです。
右側の翼端接合部がはっきり見て取れます。
初期型スピットの場合、翼後部のエルロン(補助翼)の先が分離式翼端部。
上のMk.VII
(7)では、翼端部がだいぶ引き伸ばされてるのが分かるかと。
主翼下面。
C型翼からは先に見た20mm機関砲の弾倉の
凸部が無くなったりして、かなりすっきりしました。
その代わり、ラウンデルの中に位置する7.7mmの薬莢排出口の後ろに
従来無かった凸部が増えており、これが何かはよくわかりませぬ。
箱型ラジエター&オイルクーラー部の後ろ、ラジエターフラップが少し開いてますが、
高温の地上ではこんな感じに開いて置くのが基本です。
ただし長時間駐機する時などは、これを閉じて固定してるようです。
主翼というか機体中央部の下面。
下の看板がいかにも1970年代の展示だなあ、と思ったり(笑)。
主翼の両側下についてる箱が大型化されたラジエター部ですが、
箱の中で左翼だとオイルクーラー、右翼では過給器のインタークーラー冷却装置と同居してます。
比較用に初期型スピットMk.V(5)、B型翼搭載機の機体下面を。
こちらはまず例の20mm機関砲のドラム弾倉収容部の出っ張りが目に付きます。
どちらもオリジナル状態ではなく、ある程度レストアされてるので、あくまで参考ですが、
幾つかの注目ポイントを挙げると、機首部下、主翼の間にある空気取り入れ口が
Mk.VII(7)では口が大型化され、その反面、管の部分が短くなってる事、
20mm機関砲の薬莢排出口の位置が前に来て、
さらに小型化してること
などが両者の差異です。
ついでに車輪収容部の丸穴の中に、Mk.VII(7)のみ補強用の桁が追加されてるのも注意。
構造的に弱かったこの部分を補強してるのですが、
これがC翼とB翼の差なのか、あるいはMk.VII(7)以降の
後期型マーリンスピットの特徴なのかわからず。
とりあえずMk.IX(9)以降の機体では長期運用後も、
主翼上の二本棒の補強材が見られないのは、最初からこの補強が入ってるからです。
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