◆世界標準スピットことMk.IX(9)データ

とりあえず、通常型のFのみ。

最高速度がコンバットブースト使用の時のものしか見つからなかったが、
使用しない場合は多分630km前後だったと思われる。
とりあえず、一番上のが通常状態のもの、
二番目が一番小さい30英ガロン増槽を搭載した場合のもの、
最後のは、500ポンド爆弾を搭載した時の速度変化だ。


  最高速は5分制限の緊急戦闘出力による
ボスコムダウン 1942年10月22日
F Mk.IX C(通常型)  シリアルB.F.274 マーリン61
◆武装:20mm×2門のみ(テスト用)  
◆機体重量3.39t(7480lb)  
◆吸気圧(boost pressure)最大15.2  オクタン価不明
最高速度 649km/h(403mph)  8352m(27400ft.)
3048m(10000ft.)での最高速度 574km/h(356.5mph)
6096m(20000ft.)での最高速度 612km/h(380mph)
実用限界高度 12830m(42100ft.)
上昇力  
3048m(10000ft.)まで 3.1分
4572m(15000ft.)まで 4.7分
6096m(20000ft.)まで 6.5分
ボスコムダウン 1942年10月22日
F Mk.IX C(通常型)  B.F.274 マーリン61
◆武装:20mm×2門のみ(テスト用) 30ガロン(136.4L) 増槽搭載時
◆機体重量3.53t(7775lb) タンク含  
◆吸気圧(boost pressure)最大15.2 オクタン価不明
最高速度 626km/h(389mph)  8352m(27400ft.)
3048m(10000ft.)での最高速度 555.2km/h(345mph)
6096m(20000ft.)での最高速度 576km/h(358mph)
実用限界高度 12920m(42400ft.)
上昇力  
3048m(10000ft.)まで 3.3分
4572m(15000ft.)まで 5.0分
6096m(20000ft.)まで 7.0分
   
ボスコムダウン

1943年2月頃

F Mk.IX B(通常型)  B.S.428 マーリン61
◆武装:20mm×2門のみ(テスト用) 500ポンド(226.8kg)爆弾搭載時の速度変化
◆機体重量3.54t(7805lb)  
◆吸気圧(boost pressure) 最大15.2 オクタン価不明  
爆弾無し 爆弾あり
最高速 最高速
619.6km(385mph)  4496m(14750ft.) 585km(363.5mph) 4420m(14500ft.)
3658m(12000ft.)での最高速度  
599.5km/h(372.5mph) 567km/h(352mph)
6096m(20000ft.)での最高速度  
610.7km/h(379.5mph) 574.5km/h(357mph)



まず、マーリン60シリーズ(約745kg)は45シリーズ(約630kg)に比べ、120kg近く重くなっている。
そのエンジン重量の上昇に加え、ラジエターやら何やらが増えた結果、Mk.V(5)に比べ400kg近く重い機体となった。
ついに3tを突破!とかおもったらいきなり3.4tもの重量になってしまっている。

それでいて、最高速は50kmを超える上昇、その定格高度も6100m前後からいきなり2000mも上昇しているのである。
上昇力も全高度で上昇してる。
恐るべし、マーリン60シリーズ&2段2速過給器。
結局、軽量化なんかよりもエンジン出力を上げてった方がずっと効果あるんですな。

2番目の表は、増槽搭載時の飛行データって意外にない気がするので掲載。
実用上昇限界高度はこちらの方が上になってますが、誤差の範囲だろう。
とりあえず、平均20-30kmの速度低下が起きている。
これじゃぶら下げたまま戦闘は無謀ですな。
興味深いのは速度の時ほど上昇力に低下が見られない点。
重量的には130kg程度の増加ですが、それよりも空気抵抗の大きさの方が
重大な性能低下をまねくようだ。
やっぱ軽量化って速度には大して意味がないような…。
まあ加速度に差は出るんでしょうが。

最後に、今度は爆弾を積んだ場合。
これ、速度データしかなかったので、まあ参考用に。
左が通常の速度、右が同じ機体に爆弾を積んだ場合。
高度20000フィートで46kmも速度が低下してるのが目を引く。
やはり戦闘機に爆弾積むには、それなりの性能ダウンの覚悟が必要らしい。

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