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ちょっと離れた位置から。この角度からだと、意外に細身ににも見えます。 もうちょっと胴体後ろまで。 そこからちょっと近づく。 日本海軍機の特徴、外板が薄くてベコベコ、すなわち凸凹な機体表面になっている、がよく判るかと。いやホントに凸凹で、他の国の機体ではあまり見られないお肌になってます。 ついでに、これの基になった強風、紫電は中翼、胴体の上下中央に主翼がある機体だったのに対し、紫電改では低翼、主翼を胴体下部に取り付ける形に変更されました。このため、主翼の位置を下に移動した跡を埋める主翼と胴体の間の接合面、いわゆるフィレットが極めて目立つ機体となりました。 さらに近づく。 主翼付け根のフィレット後部に開いてる長方形の穴は搭乗時に使う足掛け。上に書かれてる文字も「足掛」です。本来はこれ、バネ式で足で押した時のみ凹むようになってるんですが、当時の写真でもこのように閉まらなくなってしまってる機体があるのが確認できます。ここの展示が開きっぱなしなのがそういった演出なのかレストアのミスなのかは判りませんが。 その左下に白線とともにもう一つ「足掛」の表示が見えますが、あの下には機体に収納できる引き出し式の棒状足掛けがあります。乗る時はこれを引き出して使うのですが、当然、自分では畳めないので、整備員さんが出撃前に押し込むはずです。 その上には赤いボタンが二つ見えてますが、あれは「手掛」でこれも登場時に使うモノ。下がボタンになっていて、押せば上の棒が飛び出して来て手で掴めるようになります。よく見るともう少し機首よりにもう一個の赤いボタンがありますが、あれは二つ目の「足掛」で、こちらを押すと機体表面に押し込まれている細長い棒が倒れて出て来ます。最後はあの位置に足を掛けて操縦席に乗り込むわけです。紫電改、乗るのが意外に大変な機体なのです。 ちなみに、これらは機体の左右両側にあり、紫電改はどちらからでも乗り込める機体となっています。 丁寧過ぎる装備のような気もしますが、紫電改の場合、機体直ぐ横に薄いフラップがあるため搭乗、整備時に主翼を足場にできず、こういった装備が不可欠だったのです(フラップに乗ったら壊れる)。ついでにこれらの装備は紫電の基になった中翼の紫電からすでに装備されていました。 正面やや上方から。ホントに機首部がほとんど絞り込まれて無いのが判るかと。 操縦席前の風防ガラスが防弾ガラスになってるのにも注意。多分70o防弾ガラスだと思います。 その前にある小さな凸部はコクピットの換気用空気取り入れ口。あの場所からパイプでコクピットの下にある通風孔に空気を導いてます。 主翼の上に飛び出してる小さな赤い棒は主脚がキチンと出てるのを確認するためのもの。パイロットからでは主翼下の脚の状態は判りませんから。 ついでに主翼の20o機関砲の銃身が大きく前に飛び出してるので、これが3度ほど上向きに取り付けられてのが判ると思います。 操縦席の照準器は主翼より高い位置にあるので、主翼から水平方向に弾を撃ち出したのでは照準が付けられないためです。これによって照準器で調整した位置に全機関砲の弾道が集中するようにしています。 |