ここからは各部を少しアップで。
まずは主脚及び、胴体下から。
主翼の付け根、左右に小さい穴が開いており、おそらくガンカメラ、
射撃の成果を確認するためのカメラのものだと思うのですが、
本来は、一つあれば十分で、左右につける理由がありませぬ。
もしかしたら違うものかもしれず、詳細は不明として置きます。
***追記
日本海軍のガンカメラは内蔵式ではないはず、
という指摘を受けました。
よってやはりガンカメラ説は無いようです。
ついでに紫電改は車輪が妙に小さい、という変な特徴があります。
その車輪サイズは直径600mmでしかありません。
ライバルともいえる同じ空冷の大型戦闘機、
F-6F、F-4Uは813mmあり、さらにスマートな印象がある
液冷エンジン搭載P-51Dですら683mmあります。
おそらく胴体に車輪の収容スペースが無かったんだと思いますが、
その分金属製の脚が長くなって、重くなるし折れやすくなるわけですから、
これももう少し工夫があっても良かった気がしますよ。
機首部から胴体下を見る。
エンジン開口部のすぐ下に見えてる、
笑ってる口みたいな部分はオイルクーラーの冷却空気取入れ口。
ただし、後でまた見ますが、紫電改のオイルクーラーは謎が多く、
よく見ると機首下面、車輪の収容穴の前にも、
もう一つ空気取入口があります。
つまりオイルクーラーだけで、空気取入口が二つあるのです。
…なんで(笑)?
とりあえず下の取り入れ口の後方にあるダクト後部から冷却空気を抜いており、
一応、温度調整用の可動式のフタ(フラップ)もついてるようです。
その左右で開いてるのはエンジン冷却の空気流量を調整するカウルフラップ。
車輪収容部周辺。
なんだかコードが適当に切断されたままはみ出してたりしますが、
この辺りは完全に作り直されてますので、オリジナルの状態ではありません。
後はチャンプリン博物館のレストアを信じるしかないでしょう(笑)。
主翼の付け根の下にも穴が開いてますが、
これは右翼にのみ開いており、用途不明。
中央に見えてる車輪下半分収容カバーには油圧の動力などはなく、
上に見えてる逆Uの字型のパーツを、折りたたまれて来た車輪が
押し込むことで閉じる構造になっています。
ここら辺りはゼロ戦以来の海軍の伝統的な設計です。
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